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2003年05月10日(土) |
カントリー・ベアーズ |
カントリー・ベアーズ The Country Bears 2002年アメリカ ピーター・ヘイスティングス監督
現在公開中…と言いたいところですが、 実は、当地では昨日までの上映だったものを 駆け込みで見てきた次第です。 ディズニー映画とは思えないほど冷たく扱われていて、 多分、全国的にも不入りなんだろうなぁと思われますが、 これがどうしてどうして、なかなかの映画なのです。
子熊のベアリー(声・H.J.オスメント)は、 森の中で保護され、バリントン家の一員になりましたが、 自分が家族の誰にも似ていないことに疑問を持ちます。 (まあ、バリントン一家は人間の一家なので、 当然といえば当然なのですが…) 兄デクスター(デックス)が、ちょっとした意地悪心から 「お前は養子だ」と、事細かに証拠を挙げて説明したため、 それにショックを受けたベアリーは、 本当の家族を見つけるために、家を飛び出してしまいました。
おろおろする両親は、警察に届け出ますが、 事情を聞くためにやってきた保安官ハム&チーツは、 いかにもマヌケそうで、どうもあてになりません。 デックスは、両親の心配ぶりを見て鼻白んでいましたが、 本当は自分なりにベアリーのことを心配していました。
その頃ベアリーは、 大好きな往年のバンド「カントリー・ベアーズ」の ホームグラウンドともいえるホールが 借金が返せず、取り壊しの憂き目に遭っていると知り、 かつてのメンバーを集めてコンサートを開き、 その収益で借金を返そうと奔走していました。 確かに、借金が返せないことは事実でしたが、 銀行家のリード(クリストファー・ウォーケン)が 執拗に取り壊しを実行しようとするのには、 それだけではない事情があるのでした。
さて、何とか駆けずり回って集めたメンバーは、 自分は老いぼれだと卑下したり、 ハチミツジャンキーになって、酒場の床で寝ころんでいたり、 かつての恋人が忘れられずに泣き暮らしていたり、 何かと問題アリでしたが、 旅をする中で、今でも自分たちの音楽を 楽しんでくれる人々の存在を知り、 ベアリーの一途な姿にも感化されて、 だんだんと、自信を戻していきます。 (映画ですからして、当然のようにさまざまな障害は起きますが) 彼らはコンサートを成功させられるでしょうか。 そしてベアリーは、「本当の家族」を見つけられるのか?
なんつうかまあ、『スチュアート・リトル』のノリで始まり、 『スティル・クレイジー』や『あの頃ペニー・レインと』張りの 展開を見せつつ、 ゴキゲンな音楽の数々に乗って、 適度な緩急のついたお話が展開していきます。 多数の有名ミュージシャンの出演も目に楽しいし、 見た後あんまり不愉快な感じが残らないのは、 きょうびの映画としては、かなり貴重ではないかと思うのです。 IMDbの星取りで平均3.3、 などというデータもなくはないのですが、 人の評価が何だというのです! ただの駄作とは言い切れない魅力があります。 ディズニー映画のくせに、作中登場するアニメが ハンナ・バーベラっぽかったりして、 小ネタでも笑わせてくれます。
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