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2002年10月28日(月) グッドナイト・ムーン

1967年10月28日、
女優のジュリア・ロバーツが生まれました。

グッドナイト・ムーン Stepmom
1998年アメリカ クリス・コロンバス監督

いや〜、卑怯な映画です。
豪華なキャスト、NYという舞台設定、
「病気」をきっかけとして、
心の強靱さに磨きをかける大人と子供、
もう、1つ1つがツボです。
だからこそ、「絶対泣いてやるもんか」と思うところですが、
意外なところで泣かされたりします。

才能あるカメラマン、イザベル(J.ロバーツ)は、
弁護士の恋人ルーク(エド・ハリス)と同棲中ですが、
彼には2人の子供がいて、
特に、上の娘アンナ(ジェナ・マローン)は
12歳の難しい盛りで、
完璧過ぎる母親ジャッキー(スーザン・サランドン)が、
がっちりと子供たちのハートをつかんでいることもあり、
なかなかイザベルに心を開きません。

けれどもジャッキーは、実は癌で、
正直、先が長いとはいえない状態にありました。
また、ルークがイザベルに
正式にプロポーズしたいという話を聞いたこともあり、
子供たちの今後を懸念したジャッキーは、
アンナに、イザベルのいいところを見るようにし、
よい関係を築くべきだとアドバイスします。
もともとアンナよりはイザベルに懐いていた
弟のベン(リーアム・エイケン)も含め、
徐々にいい方向に向かっていくのでした……。

イザベルは意外といいかあちゃんになれるんでは?
と思わせておいて、釘を刺すべきところには刺す、
そんな描写がお見事でした。
安心して見られる無難な演出をしたC.コロンバスよりも、
脚本の勝利だったのではないでしょうか。
(ちなみに、5人の脚本陣の1人に、『コリーナ、コリーナ』
『アイ・アム・サム』の監督ジェシー・ネルソンも含まれています)

完璧に見える人の落とし穴や、
歓心を買うことと信頼を得ることの違いなど、
シンプルで当たり前なはずなのにわかりにくいところを、
非常にうまく扱っていました。

惜しむらくは、二大女優の見事な存在感のおかげで、
せっかくの個性派E.ハリスの影が薄くなったことでしょうか。
とはいえ、この場合、あの人が出しゃばったら
映画として台無しだったので、これで正解だったと思えます。

ところで、この映画はアメリカではPG-13扱いだったそうです。
暴力シーンもセックス描写もないこの映画がなぜ?
と思ったのですが、
実はその理由は、あっけないほどすぐにわかりました。
(勘違いでなければ、ですが)
一部、非常に言葉が汚いところがあるのです。
けれどもまあ、必要悪ということで……。
実は私自身、11歳の娘に、「○○って何?」と尋ねられ、
情けなくも周章狼狽いたしました。


ユリノキマリ |MAILHomePage