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2002年07月09日(火) ナック

昨晩、日本テレビ系の『世界まる見え!テレビ特捜部』を見てましたら、
ダブルベッドをそのまま車に改造して走っているイギリス人の映像が
紹介されていました。
この人は以前、サイドカーがわりに?バスタブをつけたバイクも
つくっていましたが、
「女性受け」を考えてダブルベッドカーを試作し、
結果……隣で寝てくれる女性は未だなし、とのことです。

ベッドカーといえば、この愛すべきおばかさんの暮らす国の映画で、
似たようなシーンを見たことがあります。
本日は7月9日で、ちょうど語呂合わせにもなっておりますし、
不思議な運命の巡り合わせ(ご大層な…)も感じ、こちらをどうぞ。

ナック The Knack... and How to Get It
1965年イギリス リチャード・レスター監督


一連のビートルズ映画と、『スーパーマン2/3』などでおなじみの
リチャード・レスター監督作。
一言で何と説明したらいいかわかりませんが、
オフビートな感じが好きな人にはたまらないコメディーです。

生真面目な小学校教師のコリン(マイケル・クロフォード)は、
アパートを持っています。
家賃収入を期待して借家人を募集しますが、
「坊さんか、マジメな女性」という希望(どういうんだ…)とは裏腹に、
もともとの借家人で、ナンパ男のトーレン(レイ・ブルックス)が、
お仲間のトム(ドーナル・ドネリー)を住まわせてしまいます。
女性に人並みの興味を持ちつつ、おくてなコリンは、
トーレンやトムのいろんな意味での自由奔放さに迷惑します。
そこに、謎の家出娘?ナンシー(リタ・トゥシンハムト)がやってきて、
いよいよ訳のわからないハチャメチャに巻き込まれます……

イギリスのオリジナルタイトルは、ただの“The Knack”で、
“... and How to Get It”は、アメリカでのタイトルのようですが、
全体で「コツ…ナンパの」というようなニュアンスになり、
なかなかうまいと思います。

ハチャメチャの中に、キャスターのついたベッドで
ロンドンの街中を走り抜けるというのがあったのですが、
それを見て、苦々しげに「モッズめ!」とつぶやくじいさんが
何とも言えず好きです。
いつか真似してみたいもんだと思っていたら、
嬉しくなっちゃうことに、スーツ姿でスクーターに乗り、
携帯でしゃべりながら向こうからやってくる輩が!
(ファッションは、いわゆるモッズではなかったのですが、
30歳(当時)の女じいさんは、そういう細かいことにはこだわらず)
果たして「モッズめ!」をつぶやくチャンスをゲットしました。
でもそれは、正統派モッズを汚す発言だったかもしれません。

この映画はカンヌ映画祭の最高賞であるパルムドールも
受賞していますが、
「そういう」基準で映画をごらんになる方にはお勧めしません。
正直、どうしてこれが獲ったのか、さっぱりわからないのです。
(そして、いつものことながら↑これは褒めているつもりです)

モッズといえば、
ほぼ同じ時代設定のイギリス映画『さらば青春の光』もおすすめです。
(後々、何らかの形で取り上げたいと思います)

あ、モッズとは何か、説明するとヤボくさくなってしまいそうですが、
いいページを見つけましたので、こちらを読んでみてくださいませ。


ユリノキマリ |MAILHomePage