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1947年5月28日、まんが「じゃりン子チエ」を描いた はるき悦巳さんが生まれました。
じゃりン子チエ 1981年日本 高畑勲監督
『ルパン三世』や『クレヨンしんちゃん』なども輩出した 双葉社「漫画アクション」に、20年近くの長期にわたって連載され、 テレビアニメも、テツとチエの掛け合いが絶妙で大ヒットしましたが、 映画化作品を覚えていらっしゃる方も、おいでではないでしょうか。 吉本オールスターズと言いたいような超豪華キャストで、 テレビとはまた違ったよさを見せてくれました。
監督は、ある意味これがベスト作品だったのでは?とまで言われる 高畑勲さんです。 私は、いわゆるジブリものの中でも、 彼が監督した映画のユルさが結構好きなので、 あそこまで酷評されるのは、理解しつつも納得できないのですが、 この作品の持つ独特のドライな笑いは、 彼の監督作はちょっと…とおっしゃる方にも お勧めできると思います。 (原作のよさを生かしているという意味で)
ストーリーは、テレビアニメとほぼ一緒で、 原作の中の小エピソードをうまく編み直した生活スケッチでした。
大阪・新世界に住むチエ(声:中山千夏)は、 テツ(西川のりお)が、 大好きな母ヨシ江(三林京子)を追い出してしまった後、 小学生でありながら、ホルモン焼きの店をたくましく切り盛りします。 が、そのヨシ江も、 テツたちの仲人で、チエの担任(桂三枝)の父親でもある 拳骨(笑福亭仁鶴)の計らいで帰ってきました。
学校に行けば、嫌みなマサル(島田紳助)と、 その腰巾着のタカシ(松本竜介)が、 何かといちゃもんつけてきますが、結局チエにはかないません。
テツに恨みを持つヤクザ(芦屋雁ノ助)が 店に脅しに来るというピンチもありましたが、 そんなとき助けてくれたのは、一見かわいい野良猫(西川きよし)でした。 チエは猫に“小鉄”と名づけます。 小鉄は、小鉄にケンカで負けて以来自信をなくし、結局は死んでしまった ヤクザの愛猫アントニオの子供、アントニオJr.(故・横山やすし)と いいコンビになり、人間界の出来事をクールに見据えては、 猫同士の会話を楽しむのでした……
アニメ映画の吹替に、声優ではない人を使うのはよくあることですが、 大抵は新鮮な下手さとやらにつき合わされるだけで、 どうもなあ…と、ちょっとストレスがたまってしまうのが相場ですが、 この映画はかなり成功の部類だったのではないかと思います。 最近、コンピニで「3コインコミック」と言われる、 過去の名作のダイジェスト版が300円(税込み)というタイプのものがありますが、 「じゃりんン子チエ」もその1つです。 私も時々買いますが、アニメ化された作品の常で、 読みながら、テレビアニメの吹替の声が頭の中で反響するのですが、 「映画の方ももう1回見たいなー」といつも思います。
ところで、どうでもいい話ですが、 私の役に立たない特技の1つに、テレビ版のオープニングテーマ 「バケツのおひさんつかまえた」の男声パートと女声パートを 1人で歌うというのがあります。お聞かせできないのが残念ですが、 ネット上でこれを読んでいる方は、聞けなくてラッキーでしょうか……。
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