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2002年05月28日(火) じゃりン子チエ

1947年5月28日、まんが「じゃりン子チエ」を描いた
はるき悦巳さんが生まれました。

じゃりン子チエ
1981年日本 高畑勲監督


『ルパン三世』や『クレヨンしんちゃん』なども輩出した
双葉社「漫画アクション」に、20年近くの長期にわたって連載され、
テレビアニメも、テツとチエの掛け合いが絶妙で大ヒットしましたが、
映画化作品を覚えていらっしゃる方も、おいでではないでしょうか。
吉本オールスターズと言いたいような超豪華キャストで、
テレビとはまた違ったよさを見せてくれました。

監督は、ある意味これがベスト作品だったのでは?とまで言われる
高畑勲さんです。
私は、いわゆるジブリものの中でも、
彼が監督した映画のユルさが結構好きなので、
あそこまで酷評されるのは、理解しつつも納得できないのですが、
この作品の持つ独特のドライな笑いは、
彼の監督作はちょっと…とおっしゃる方にも
お勧めできると思います。
(原作のよさを生かしているという意味で)

ストーリーは、テレビアニメとほぼ一緒で、
原作の中の小エピソードをうまく編み直した生活スケッチでした。

大阪・新世界に住むチエ(声:中山千夏)は、
テツ(西川のりお)が、
大好きな母ヨシ江(三林京子)を追い出してしまった後、
小学生でありながら、ホルモン焼きの店をたくましく切り盛りします。
が、そのヨシ江も、
テツたちの仲人で、チエの担任(桂三枝)の父親でもある
拳骨(笑福亭仁鶴)の計らいで帰ってきました。

学校に行けば、嫌みなマサル(島田紳助)と、
その腰巾着のタカシ(松本竜介)が、
何かといちゃもんつけてきますが、結局チエにはかないません。

テツに恨みを持つヤクザ(芦屋雁ノ助)が
店に脅しに来るというピンチもありましたが、
そんなとき助けてくれたのは、一見かわいい野良猫(西川きよし)でした。
チエは猫に“小鉄”と名づけます。
小鉄は、小鉄にケンカで負けて以来自信をなくし、結局は死んでしまった
ヤクザの愛猫アントニオの子供、アントニオJr.(故・横山やすし)と
いいコンビになり、人間界の出来事をクールに見据えては、
猫同士の会話を楽しむのでした……

アニメ映画の吹替に、声優ではない人を使うのはよくあることですが、
大抵は新鮮な下手さとやらにつき合わされるだけで、
どうもなあ…と、ちょっとストレスがたまってしまうのが相場ですが、
この映画はかなり成功の部類だったのではないかと思います。
最近、コンピニで「3コインコミック」と言われる、
過去の名作のダイジェスト版が300円(税込み)というタイプのものがありますが、
「じゃりんン子チエ」もその1つです。
私も時々買いますが、アニメ化された作品の常で、
読みながら、テレビアニメの吹替の声が頭の中で反響するのですが、
「映画の方ももう1回見たいなー」といつも思います。

ところで、どうでもいい話ですが、
私の役に立たない特技の1つに、テレビ版のオープニングテーマ
「バケツのおひさんつかまえた」の男声パートと女声パートを
1人で歌うというのがあります。お聞かせできないのが残念ですが、
ネット上でこれを読んでいる方は、聞けなくてラッキーでしょうか……。


ユリノキマリ |MAILHomePage