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本日4月20日は…… さあ、ことしもヒットラーの誕生日がやってきたぜ! やつぁ生きていたら、今年で113歳だそぅさ、HAHAHA! ……という乗りでは絶対に扱いたくない人物、 アドルフ・ヒトラーの誕生日です(1889年)。
私が子供の頃、 「ドイツの精神病院で、毎日毎日反省して暮らしている」 などという話を、兄から吹き込まれたことがあります。 生命力が強そうだから、 生存説に関しては信じられないこともなかったのですが、 「毎日毎日反省している」説は、絶対に信じられませんでしたね。 多分、これからもそうでしょうが。
ドイツ零年 Germany Year Zero(Germania anno zero) 1947年イタリア ロベルト・ロッセリーニ監督
90年代に入ってから、ゴダールが撮ったもので 「新ドイツ零年」と呼ばれるものがありますが、 私は、今まで取り上げたものの傾向を見て おわかりになるかもしれませんが、 ゴダールは苦手なので、まだ見ておりません。 (『勝手にしやがれ』の冒頭部分だけで挫折しました)
戦後のイタリアで、ネオ・レアリスモの旗手(だそうです) ロッセリーニが撮った方の『ドイツ零年』は、 そのタイトルのとおり、舞台はドイツで、 登場人物もドイツ人という設定ですが、 みんなイタリア語をしゃべっていました。 (役者名はドイツっぽいから、吹替え?) まるで往年の里中満智子のまんがのようです。 (彼女のまんがを読んでいると、 パリだろうが東南アジアだろうが 絶対に日本語が通じていた…)
簡単に粗筋をいえば、 エドモントという少年が主人公で、 彼の家族はトラブルだらけなので、 幼いながらも、けなげに家族のために働くのですが、 傷つき放題に傷ついた戦後のどさくさの中、 「生活の糧を得る」には、御清潔ではいられません。 彼は、そんな生活の中で、尊敬している先生から、 怪しげな組織での仕事(パシリのような)をもらいますが、 同時に、「国益にならない者は、殺しても構わない」 というような、非常に危険な思想も授かってしまいます。
実は彼の父親は、病気がちで働けないため、全くの無産者でした…… 多分、「国益にならない人物」とは、こういう人を言うのでしょう。 エドモントは父親を愛してはいますが、 愛や情よりも、何か別の邪悪な力が勝ってしまうということは、 往々にしてあるものでした。さて、彼の決断は……?
全体にドキュメンタリータッチで、貧乏くさささえ漂うのですが、 それだけに、ストレートに伝わってくるものがあります。 でも、やっぱりドイツ人にイタリア語はなあ……
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