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2001年12月18日(火) ジョー・ブラックをよろしく 

きょう12月18日は、ブラッド・ピットの誕生日とか。
(63年説と64年説あり…で、64年がやや有力?)

ジョー・ブラックをよろしく Meet Joe Black
1998年アメリカ マーティン・ブレスト監督


1934年製作の『明日なき抱擁 Death Takes a Holiday』のリメイク。
一応、ロマンチックコメディーにカテゴライズしていいのでしょうが、
とにっかく長いです(181分)。
例えば、コメディーはウディ・アレンに限るというタイプの方には、
絶対お勧めできません。

メディア王パリッシュ(アンソニー・ホプキンス)は、
65歳の誕生日を目の前にしていました。
少し間の悪い既婚の長女(マーシア・ゲイ・ハーデン)は、
そのお祝いの準備に忙しく動き回り、
医者としてキャリアを積む才色兼備の次女(クレア・フォラーニ)は、
婚約者そっちのけで、仕事に熱中していました。

そんな彼の前に、
「人間界を見物したい死に神」を自称する男があらわれ、
パリッシュに向かって、彼がもう長く生きられないことを告げ、
人間界を案内してくれたら、
ほんの少し長生きさせてやると提案します。

一方、次女スーザンは、コーヒーショップで偶然に出会い、
妙に話が弾んだ好青年(ブラッド・ピット)が、
目の前で交通事故に遭い、
死んでしまったことにショックを受けますが、
その青年が、父を訪ねて自分の家を訪れたことにびっくり!
死に神が、青年の身体をかりて乗り込んできたのでした。

ジョー・ブラックというごくテキトーな名前を名乗る彼が、
最初の印象とは大分違う雰囲気が違うのに戸惑いつつ、
彼も、そして愛する父も、じきこの世からいなくなることに
全く気づかないまま、スーザンはジョーに惹かれていくのでした…。

ジョーは、人間界の食べ物の中でピーナッツバターが気に入り、
始終スプーンを持ち歩いて、ぺろぺろなめたりしますが、
ブラピのファンにとっては、何ともかわいいサービスショットでしょう。

私はアンソニー・ホプキンス目当てで
この映画を見に行ったのですが、
見終わってみると、最も共感できたのが、
マーシア・ゲイ・バーデンが演じる「間の悪い長女」でした。
お父様を敬愛しつつ、完璧な妹に比べてぱっとしないため、
どうしても手応えある愛情は得られないけれども、
一生懸命歓心を買おうとして空振りしたり、
ささいなことで涙したり、何だかうっとうしい役なのですが、
彼女の不思議な表現力が、
共鳴できる役柄にすり換えてくれた気がします。

とにかく長〜い(飽きる長さです…演出のせい?)ということと、
ジェー・モーが演じるスーザンの婚約者が、
影が薄いくせにステロタイプのヤな奴なのが難ですが、
丁寧につくられた、チャーミングな作品でした。


ユリノキマリ |MAILHomePage