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2001年11月26日(月) |
ジャイアント・ピーチ |
実はうちの長女が、 まことに遅ればせに『ハリー・ポッター』にのめり込み始めました。 ところどころで、里親とその子(いとこ)へのブーイングを表明したり、 手引き書を見たりしながら、大騒ぎです。 映画を見る前に原作を読んでしまいたいようですが、どうなりますか。
ということで、 公開間近のこの映画にちなみ、こんな作品はいかがでしょう。
ジャイアント・ピーチ James and the Giant Peach 1996年アメリカ ヘンリー・セリック 監督
ドイツにはエンデやケストナー、 そしてイギリスにはロアルド・ダールあり、ということで、 原作はR.ダールの「おばけ桃の冒険」です。 『ハリー・ポッター』シリーズのJ.K.ローリング女史にとっては イギリス児童文学の大先輩に当たる人ですし、 両親を失い、意地悪な親戚のもとで冷遇されていた孤独な少年が、 奇想天外な世界を知り、ある種の自己実現をするという点も、 ハリー・ポッターとよく似ていると思います。
ジェームズ少年は、辛い毎日の中で、 小さな虫たちを慈しみ、友達のように思っていました。 そんなある日、謎めいた老人(ピート・ポスルスウェート)から、 不思議な液体をもらいますが、 それを過って桃の木の根元にこぼしてしまったら、 なんとっ、桃が巨大化し、 ジェームズがその中に難なく入れるほどになります。 ジェームズはその桃に乗って、仲間の虫たちと一緒に、 ニューヨーク目指して旅立つのでした…。
桃に乗って旅立つまでと、NY到着後は実写ですが、 NYにたどりつくまでの大冒険の模様は、人形アニメによるものです。 だから見せ場といえば、 このアニメの部分と言い切って差し支えないでしょう。 虫たちの吹替(オリジナル)キャストは、リチャード・ドレファス、 スーザン・サランドンなど、なかなか豪華です。
一説には、“ビッグ・アップル”と呼ばれるNYに、 巨大な桃が攻め入るというのが、 何やら象徴的だという見方もあるようですが、 あんまり細かいことにこだわらずに堪能するに限ります。 何しろ、製作としても名前が挙がっているのがティム・バートンです。 彼にとってはこの前作に当たる『ナイトメア・ビフォア・クリスマス』の、 美しくもグロテスクな世界に酔った方もいらっしゃるのでは? ちょっと変化球ではありますが、その流れはくんでいると思います。
ハリー・ポッターの前に、こちらもぜひどうぞ!
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