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2001年07月27日(金) マイ・ガール

昨日の新聞記事で、
「ハムスターによるアナフィラキシーショックの症例報告」
というのがありました。
ハムスターにかまれることにより激しいアレルギー反応を起こし、
死に至ることもあるという恐ろしいものですが、
アナフィラキシーショックで有名なところでは、
ハチに刺されて……というのもありますね。

そんな悲劇が、映画の中で描かれたこともありました。


マイ・ガール My Girl
1991年アメリカ ハワード・ジーフ監督


1972年、アメリカ・ペンシルベニアの小さな町が舞台です。
主人公ベーダ(アナ・クラムスキー)は、
自分を生んだ2日後に母親が亡き後、
母親がわりに世話をしてくれた祖母も亡くなったので、
葬儀屋の父親ハリー(ダン・エイクロイド)と2人暮らしでした。

葬儀用のメイクをする美容師を募集したところ、
シェリーという魅力的な女性(ジャーミー・リー・カーティス)が
職を求めて訪ねてきました。
キャンパー暮らしで気さくなシェリーは、ベーダともすぐ仲良くなり、
ハリーとは、一緒にビンゴゲームに出かけるなどしているうちに、
ただならぬ関係になります。
(で、それまでシェリーに好意的だったベーダが、
ちょっと反抗的になったりもします)

ベーダは、ビクスターという若い教師に憧れていて、
彼が市民講座で担当している詩の教室に行きたいと思っていました。
それには35ドル必要なのですが、そのお金を調達するために、
ちょいと手癖の悪いことをしたりもしました。

そうまでして出た市民講座で、ベーダはいいところを見せ過ぎようとし、
何となく浮いてしまうのですが……。

ベーダの一番の親友は、
トーマス.J(マコーリー・カルキン)というおとなしくて優しい少年でした。
彼女のビクスター先生への気持ちを知っていますが、
あくまで見守るようにそばにいて、
「先生がもし死んじゃったら結婚してくれる?」
などと、涙ぐましいことまで言います。

ベーダはある日、大切なお守りの指輪をなくしてしまいました。
ベーダ命!のトーマス.Jは、それを森に探しにいって……

考えてみたら、
どの人がアナフィラキシーショックで亡くなるか、
書いてしまったらネタばれなんですね……
(大方の予想はつくと思いますが)

大切な友人を失い(ヤケ起こして、結局ネタばれ)、
傷つきながらも何かをつかんだベーダは、
その後市民講座で発表した詩も好意的に評価されました。

ベーダの一夏の成長を非常に清々しく描いている好編でした。
悲しいエピソードが少々差し挟まれることを除けば、
強いインパクトもない分、不愉快を感じる部分も少なく、
気持ちよく、素直に見られるかと。
テンプテーションズの同タイトルの曲も、効果的に使われています。

この3年後には、ベーダが学校の宿題のレポートで
母親について書くことになり、単身ロサンゼルスに行く
『マイ・ガール2』がつくられました。
ハリーとジュリーのその後やベーダの出生ルーツがわかり、
なかなかおもしろかったので、こちらも併せてお勧めします。
続編の正統派という感じのお話でした。

アナ・クラムスキーの、
ちょっと生意気そうな美少女ぶりは愛らしかったけれど、
虚実ないまぜなんですが、
マコーリー・カルキンを失ったような、
ちょっと苦い気持ちも味わいました。
でも、そんなところもひっくるめてお勧めします。


ユリノキマリ |MAILHomePage