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2001年05月12日(土) |
ユージュアル・サスペクツ |
1966年5月12日、役者兄弟ボールドウィンの四男、 スティーブン・ボールドウィンが生まれました。 で、彼も出演している、実に男臭いサスペンスの傑作を 御紹介いたします。
ユージュアル・サスペクツ The Usual Suspects 1995年アメリカ ブライアン・シンガー監督
「『ユージュアル・サスペクツ』2度見てね!」 これは、劇場で売られていたパンフの扉のところにあった、 監督ブライアン・シンガーのサインに添えられていたコメントです。 この言葉に従ったわけではありませんが、 私はこの映画劇場で1回、ビデオでも2回くらい見ました。 大ドンデン返しがある映画であるにもかかわらず、 見るたびに「ほぉ〜」と感心してしまいます。 もちろん、見るたびに展開が変わるわけではなくて、 何度見ても同じ映画なのですが、 本当によくできているなあと思います。
役者陣も豪華でした。 そもそも「ユージュアル…」(いつもの容疑者)とは、 主役級の5人、 ケヴィン・スペイシー、ガブリエル・バーン、 スティーブン・ボールドウィン、 ケビィン・ポラック、ベニチオ・デル・トローのことです。 こうして列挙したら、何とオスカー受賞者が40%も含まれていました。 スペイシーはこの作品で助演男優賞を受賞し、 99年度に「アメリカン・ビューティー」で主演男優賞を受賞しました。 そして、「トラフィック」でのベニチオ・デル・トローの 助演賞獲得は、記憶に新しいところです。 ついでにいえば、取り調べの刑事を演じるチャズ・パルミンテリーは、 ウディ・アレンの「ブロードウェイと銃弾」で、 助演賞にノミネートされました。 オスカーには縁がないものの、 あの渋さがたまらないピート・ポスルスウェートも、 重要な役で出演していました。 ブライアン・シンガーはゲイということも知られていますが、 そのせいか?渋い豪華キャストでありながら、 女っ気というものが全くありません。 強いていえば、ガブリエル・バーンの恋人で 弁護士役のスージー・エイミスがいましたが、 正直言って、三、四十代のそこそこ美人女優なら、 誰がやっても同じというような役でした。 あとは、「警察の似顔絵描きのヒト」とか、「病院の看護婦さん」とか、 役者の顔や名前よりも、その役柄で辛うじて覚えているという人が、 ちょっと出るくらいです。
サスペンス映画らしく、いわゆる推理上ミスリードを誘う シーンもありますが、 もちろん、ここでは言えません。 多分「2度見てね」というのは、そういう意味ではないでしょうか。 まずは気持ちよくだまされ(だまされない人もいるかもしれませんが)、 2度目には、自分がどこで判断を誤ったかを検証するという寸法です。 すばらしいアイデアに基づいてつくられているので、 まさかこれをパクろうという映画人はおりますまい。 うまいこと換骨奪胎できた人がいたとしたら、 その人はブライアン・シンガー以上の天才です。
おまけで1個だけいえば、 この映画には、日本人だけが不審に感じる名前ネタがあります。 これも、ここで言っちゃうと、見たときの楽しみが半減するので、 言わないでおきます。 「頭文字〈イニシャル〉Kに要注意」とだけ申し上げましょう。
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