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2001年04月02日(月) マチルダ

今日4月2日は、アンデルセンの誕生日に因み、
国際子どもの本の日(1996年制定)だそうです。
そこで、読書好きな子供が大活躍する次の作品を御紹介します。

マチルダ Matilda
1996年アメリカ ダニー・デビート監督

ロアルド・ダール【マチルダはちいさな大天才】評論社

まともな人間ならば、
マチルダ(マーラ・ウィルソン)のような子供を授かることは、
当たりくじだと考えるのではないでしょうか。
かわいくて賢くて茶目っ気もあり、ひとりで食事を摂るときに、
コップに挿した一輪の花を傍らに置くあたり、
見習いたいもんだとさえ思いました。
ラジオフライヤーを引いて図書館に行く姿など、何とも愛らしいこと。
でも、彼女が自分で重い本を運ぶのに、
そんな工夫をするしかないというあたりに、
とりもなおさずバカ親たちの無理解が見てとれます。
ちなみに父親役はダニー・デビートでしたが、
金儲けしか頭にないような俗物を楽しそうに演じていました。

マチルダは確かに生まれつき頭のいい子でしたが、
読書が好きになったのは、
分かり合える人間がいない寂しさ故でした。
こんなふうに、救いを求めるような読書って
結構あるんじゃないでしょうか。
こんな健気な子供を見ていると、
読書が好きだからこそ、
本なんか済まずに読むならどんなに幸せかと思ってしまいます。

書きたいほどが山ほどある映画……だと思っていたのですが、
書けば書くほど暑苦しい印象を与えてしまいそうなので、
とりあえず、未見の方には、
「痛快なサイキックコメディーでしたよ」
とおすすめしたいと思います。

余談ですが、この映画の原作である、
「マチルダはちいさな天才児」(ロアルド・ダール著)の挿絵は、
多分、ごらんになれば「ああ、見たことある」という感じのする絵、
クェンティン・ブレイクの手になるものが使われていましたが、
映画のパンフレットを見たら、
ダニー・デヒートが腰掛けていたディレクターズチェアの背もたれに、
その1カットが描かれていました。
真っ赤な地にかわいい案山子のようなマチルダがコミカルで、
あのいす、マジ欲しいです。


ユリノキマリ |MAILHomePage