気ままな日記
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育児休暇をとっている同僚が、赤ちゃんを連れて事務所に顔を見せた。意向申告書提出などの、事務手続きをするためである。 生後3か月もして首が座る頃になると、子供を職場に連れてくる職員は多い。乳飲み子を一時的に預ける先も、そう簡単には見つからない、という理由もあるだろうが、やはりなんといっても、 「見て見て! わたしの子よ。可愛いでしょう!!」とお披露目したいというのが一番の理由だろう。 傍目に見て、「かわいい」と思えるのは、1歳を過ぎて人間らしい表情を備えてからという気がする。それまでは、むっちりとした腕がかわいい、とか泣きそうなしぐさがおもしろいとか、その程度の印象である。親が思うほどには、他人の目には、かわいらしいとはうつらないもの。 そこで、苦労するのが褒め言葉。一番無難で、この時期縁起がいいセリフが、「わあ、大きいのねえ」。 「あら、かわいい」というお愛想の言葉も、言い終わってしまうと、あとが続かない。そういう時、その子が標準より明らかに体格がいいと、こちらも助かる。 「体重何キロあるの?」と、大人になったらとても失礼で尋ねることのできない質問も、ここでは健康のバロメーター。栄養が行き届いてるだの、重いでしょ〜、腰痛めないようにしてねだの、将来ビッグな子になるわよーだの、無責任な社交辞令も含めて、場が盛り上がる。
ずいぶん前に、やはり生後3カ月ほどの赤ん坊を連れてきた同僚がいた。 特段体格もいいわけでもなく、顔立ちも普通。彼女にすごく似ているというわけでもない。目立った特徴としては、やたらに「よだれが多い」ということ。そういえばよだれってもう少しあとになってから出るものという経験があったので、褒め言葉に窮した結果でた言葉は、 「へえ、もうよだれが出てるんだ〜。早いねー」であった。
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