夜の9時すぎ 実家に着いた僕は
小さなプレゼントを母に渡し ちょっとゴハンを食べさせてもらった
結局世話を焼いてもらう僕
「おまえ、親離れしてへんな」
父は笑う
そして父と母はこう言った
お祖父ちゃん、お祖母ちゃん(僕の)が死んだ時 「あ〜今度は私らの番だ」と思ったそうで その思いは年を追うごと増しているらしい
ただ 「覚悟」も出来てくるらしい
父は32才の時に 68才でお祖父ちゃんを亡くした
既に結婚して 僕を生む寸前だった母曰く
父は一ヶ月声を枯らすほど 祖父の亡骸を抱いて泣き叫んだそうだ
その三ヶ月後にフジタスミトが生まれた
スミトという名前は 会う事なくいなくなった祖父が命名した
祖父が死ぬ事を覚悟していなかった父は 一ヶ月声を枯らしたその二ヶ月後には 生まれてきた僕を育てることに心を切り替えた
僕にそんな強い心があるだろうか
ない
甘えと言われても構わない
父ちゃんも 母ちゃんも
長生きしてね
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