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私もともと宇宙人(が出てくる映画が)大好きなんですけど、それにしたってどう見てもクラシカルすぎる容貌の宇宙人がヒッチハイクしてきてそのまま一緒に珍道中とか何その荒唐無稽ストーリー面白すぎるわ…!と公開前から超気になって絶対観ようと決めてた一本。先に観たkaiさんから面白かった!いい映画だったー!と教えてもらって(M:Iと逆です・笑)さらに期待を高めつついそいそと観に行ったわけなのです。2012年初映画!
SFオタクのイギリス人コンビがアメリカにやってきて、念願のコミコンに参加した後キャンピングカーでUFO名所を回っていたら途中で困ってる宇宙人に出くわして彼を助けるために奮闘する話。って書くとどんだけ無茶苦茶な映画かと思うでしょうが無茶苦茶なのは設定だけで作りとしては意外と正統派のロードムービーでした。見知らぬ場所を旅する途中で様々な人に出会っていろんな事件が起こる、という。笑いあり涙あり、ていうか明らかに笑いの方が多いですが(笑)、途中思わずホロリとするシーンもあったしラストはきちんと大団円で後味もとても良い。基本的には大人向けのブラックコメディなので、お上品な笑いばかりじゃないですけども。
そして宇宙人ポールのキャラがまた良いんだ!いかにも宇宙人風情な外見なのに(笑)言動はすっかりアメリカナイズされていて、どこか飄々として憎めない。最初に出会ったときの「ななななんで話が通じてるんだ?何か機械を使ってるのか???」「そりゃ俺が英語を喋ってるからだよ!落ち着け!」っていうやりとりにすごい笑った(笑)。なんという冷静なつっこみ…宇宙人なのに…!でも昔自分が不時着したとき迷惑かけた人にわざわざ会いに行ったりして、ほんとはすごくいい奴なの。義理堅くて情に厚い。クライマックスもちょっと感動…だったけど、ラストはやっぱり笑わせてくれた。(なかなか出航しない宇宙船ナイス!笑)
それと全体的にSF映画リスペクトで小ネタ満載。私はあまり詳しくないので細かい部分までは気づけてないと思うけど、とりあえず誰でもわかる大物出演にはびっくりでした。スピルバーグとかあれ本人なんですってね!それからラスボス(笑)。そりゃあの人はエイリアンにとって最大の敵であろうよ…実に見事なキャスティングと言わざるをえない。本人ノリノリなとこがまた良かった。(スピルバーグも) 調べて後から知ったんですがサイモン・ペッグ&ニック・フロストは「ホットファズ 俺たちスーパーポリスメン!」(→感想)の主演・脚本コンビだそうで、そういわれると確かに雰囲気似てる、気がする。正直言うと細かいところはもう忘れちゃったんですが(キアヌの「ハートブルー」に異様にこだわってたことだけははっきり憶えてる・笑)あっちの方がもっと過激でブラックだったような。「宇宙人ポール」はブラックな中にもハートウォーミング要素がちりばめられていて、かつそのバランスが絶妙なところがとても良かったと思います。
あと、オタクの端くれとしてアメリカのコミコンは一度行ってみたいなあ。日本でいうところのコミケ(の企業ブース)と東京ゲームショウとワンフェスとジャンフェスとWHFが一緒になったようなオタクの桃源郷的イメージを勝手に抱いてるんですが(やだ自分で書いてて涎出そう。そんなのあったら絶対行きたい)、実際のところどうなんですかね。映画の冒頭、主人公二人があこがれのコミコンにやってきてキャッキャしてる様子がいかにもオタクっぽいはしゃぎ方というか、非常に身に覚えのある感じで(笑)なんかすごい羨ましかったです。
****** 宇宙人ポール 【PAUL】
2010年 アメリカ / 日本公開 2011年 監督:グレッグ・モットーラ 出演:サイモン・ペッグ、ニック・フロスト (劇場鑑賞)
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