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2004年01月11日(日) ミスティック・リバー

うっわティム・ロビンス歳とったなあぁ! っていうのがこの映画の最大の衝撃だったりしましたけど(笑)。役作りも入ってるとは思いますが、それにしても彼はいつの間にこんなに疲れたオヤジになり果ててしまったのでしょうか。結構好きだったのにー。「未来は今」とかすっごい可愛かったじゃんー。って古すぎか。いつまでもそんな昔のイメージを抱いたままでいるのがそもそもの間違いだと言われれば返す言葉もございませんが。

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 ※ 以下ネタバレ含むので未見の方注意!


少年時代の遊び仲間だった3人が、25年の時を経て偶然に再会することになる。一人は娘を殺害された父親ジミー、一人は事件の担当刑事ショーン、一人は事件の容疑者デイブ。3人は昔、一緒に遊んでいた時にデイブ一人が誘拐されて性的暴行を受けるという忌まわしい事件を体験しており、その出来事が25年経った現在でも彼等の間に暗い影を落としているのだった…。

アカデミー賞大本命作品らしいですが、なるほど全てが手堅いな、という印象。CGとか派手なアクションなんか一切使わず、巧みな演出だけで冒頭からラストに至るまで緊張感を見事に持続させています。この話は表向きジミーの娘が殺された現在の事件を題材としているんだけど、実は3人が過去に受けた心の傷、たまたまデイブ一人が連れ去られ残りの二人はそれを見ていることしかできなかったという共有体験が今回の殺人事件にどう影響を与えるかというのが見どころなのね。だから肝心の娘殺しの真相は少々あっけな…、あ、いやいや(いいんですよこれはこれで!笑)、つまり、少年時代に起こった出来事から結局は逃れられない彼等の悲しい運命、人間の弱さみたいなものをテーマに描いているという、その辺が非常に奥深いと思いました。ところどころで十字架のモチーフを出してきたりして細かい演出もぬかりない。

主役3人の演技もまず文句のつけようがないです。3人とも芸達者な人だけどそれに加えて適材適所というか、各人の特性を上手く生かしたキャスティングになってるという気がしました。ショーン・ペンはほら、やっぱり「アイ・アム・サム」みたいな役よりもこういうゴロツキ演じた方が断然似合うと思うし(笑)。ショーンもティムも監督やる人だからそのあたりは心得て……はっ。監督で思いついたんだけどもしかしてこれってショーンがティムに「デッドマン・ウォーキング」の時の報復をした映画なんじゃ…(違・い・ま・す)。←大嘘な上にネタバレなので未見の人は絶対反転しないように。


ただ、ここまで持ち上げておいて今更ですが、私はこの映画、あまり好きではないです。なんかこの完璧臭さが鼻につくし(笑)、重いし暗いし救いがないし、それに脚本がちょっとなー。ラストは余韻を残すというよりは放り出されたような印象だったし、ケビン・ベーコンの奥さんも思わせぶりに登場する割に結局話に絡むわけじゃないし、ティムはまだいいとしてショーンとケビンの子役の子供はあんまり似てないし(笑)、…ってだんだん脚本と関係ない話になってきましたが、とにかく非常にレベルが高く見応え十分な作品であることは良くわかるけれどももう一度観たいとは思わない、そんな感じでした。



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ミスティック・リバー 【MYSTIC RIVER】

2003年 アメリカ / 日本公開 2004年
監督:クリント・イーストウッド
出演:ショーン・ペン、ティム・ロビンス、ケビン・ベーコン、
ローレンス・フィッシュバーン、マーシャ・ゲイ・ハーデン、ローラ・リニー
(劇場イベント鑑賞・「カウントダウン映画でお正月2004年!」)



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