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2002年10月31日(木) 容疑者

なんかこれ、予告編を見た時にサスペンスっぽい印象を受けたのでそういうつもりで観に行ったら、サスペンスというよりも人間ドラマでした。テーマは父と息子。あ、考えてみたらこないだの「ロード・トゥ・パーディション」もそうじゃん。でもあっちは父親が殺し屋だったけど、この「容疑者」では息子が殺人を犯してしまう。現職の刑事である父親はその事実を受け止めつつ親としての気持ちと職務上の立場との間で葛藤に苦しむというストーリー。息子の殺人がきっかけで周りからじわじわと追いつめられ、自分が逃げていた過去と向き合わねばならなくなるのです。試練。

デニーロ演ずる父親自身にも暗い生い立ちがあったり、「息子」と言っても彼は離婚して妻の元に置き去りにした子供なので実際長い間会ってなかったり、細かい設定が色々入り組んでます。殺人事件そのものよりも心理描写がメインで、デニーロの演技はもちろん全然悪くないんだけど、うーん、なんとなくメロドラマ調というか、ゴールデンタイムの二時間ドラマでありそうだなあという感じでした。音楽の入り方とかいかにもベタで場を盛り上げようという意図ミエミエだし。特にラスト振り返りざまの「アイ・ラブ・ユー」なんてあれはどうなんでしょう。ちょっとやりすぎではないですか。いきなりあんなに打ち解けるものですか? …って、どうも私は人間ドラマ系が苦手なせいかこういう映画だとつい辛口になってしまうなあ。すみません。

それで息子役のジェームズ・フランコ君は、あれですよ、「スパイダーマン」でデフォー氏の息子を演じた彼です。トビー君のお友達役の。今回ヤク中で人殺しで子供もいるのに生活能力もなくてホントどうしようもない息子役なんだけど、それがまた素晴らしいダメさ加減!(誉めてます)、非常に好演だと思いました。「スパイダーマン」の時も感じたけど、彼は苦悩の表情、何か思い詰めてるような顔つきがたまらなく良いですな。

しかし舞台となったロング・ビーチって本当にあんなに寂しい雰囲気のところなんですか? ちょっと八代亜紀の歌にでも出てきそうな見事な寂れっぷりでございました。



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容疑者 【CITY BY THE SEA】 

2002年 アメリカ / 日本公開:2002年
監督:マイケル・ケイトン=ジョーンズ
出演:ロバート・デニーロ、ジェームズ・フランコ、
フランシス・マクドーマンド
(劇場鑑賞)


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