2002年08月06日(火) |
旅の思ひ出<その1>〜ステンドグラスの光と影〜 |
今回、空港から長崎市内までのアプローチは、レンタカーにしました。
きょうびのレンタカーには、
ちゃんとナビゲーションシステムが搭載されているのですねぇ…
目的地のホテルをインプットしてしまえば、
あとは「まもなく、右方向です。左方向です。」
という指示通りに、車を走らせるだけ。
地図要らず…はじめての場所へ行くには大変便利です。
(ちなみにうちの車では、私のナマ音声ナビシステムです、笑。
しかし、こんなに便利ですと、ますます頭使わなくなりそうです。
そのうち、外部記憶装置がなければ、
生きては行けなくなるかもしれませぬ…)
あと少しでホテル到着…という頃になって、急に天気が怪しくなり、
バケツをひっくりかえしたような雨が降り出しました。
すごい雨…さっきの青空はどこへやら。
ホテルにチェックインして、しばらくすると
またさきほどの雨はなんだったのだろう…というようなお天気。
(そう…長崎にいる間中、この気紛れなお天気に振り回され、
傘を持ち歩かねばなりませんでした。)
ホテルの窓から見えた「四海楼」で遅い昼食。
ここはちゃんぽん発祥のお店で、
海を望む、とてもながめのよいところでした。
一杯800円ほどの「ちゃんぽん」で成功して、
こんなりっぱな「御殿」を建てたのですね〜。(ほぅっ!)
その後、「祈りの丘 絵本美術館」へ。
1階は、童話館の本屋さん。木のおもちゃも取り扱っています。
(パパはここで、日時計をこっそり買っていました…ふふっ。)
1階で、今夜からの夜のお供に「エパミナンダス」を購入し、
2・3階の美術館へ。
2階では、太田大八さんの原画、
それに、娘が好きな作家のひとりであります「ペトラ・マザーズ」の
『ヴィクターとクリスタベル』の原画が展示されていました。
3階には、私がずっと見たいと思っていた
大道あやさんの「びわの木の下」の絵が展示されています。
その大きな絵の前に立ちました。
絵を1枚完成させるごとに、歯を1本ずつなくされているということですが、
なるほど…と、思わせる大作です。
夏の植物たちの勢いと、のびやかな動物たちの表情を見ていると、
そのエネルギーに圧倒されました。
木島始さんの詩に絵をつけられたという
『花のうた』(佑学社・絶版)の絵も、
四季折々の花が描かれ、とても心惹かれました。
(今度、図書館でかりてこよう。)
絵本美術館を後にして、
坂をのぼりつめたところにあります「大浦天主堂」へと
まいりました。
娘は、美しいマリア像に心を動かされた様子です。
中に入って椅子に腰掛けていますと、
ちょうど西日が差し込んできました。
東側の壁に、ステンドグラスを通して入ってきた光が、
赤や黄色、それに青色、緑色の模様をくっきりと映し出します。
しばらくすると、おひさまが雲の影になり、
次第にその色が弱まりました。
そうしてじぃっと待っていますと、
ふたたび、美しい色がくっきりとあらわれます。
その光の強弱に、雲と風の流れを感じて、
しばらく光が織りなす情景を、ながめて過ごしました。
気が遠くなるような年月を、
このステンドグラスの窓たちは、
ずうっと変わらずに、こうして美しい色の光を、
太陽の動きとともに、奏でているのでしょう。
そこではゆるやかな時間が、
流れているように思いました。
「大浦天主堂」から、「グラバー園」へ行き、
その後、チンチン電車に乗って、新地中華街へ。
「江山楼本店」の特上皿うどんが美味でした。
帰り道、チンチン電車の最終駅で降り立ち、
まがりくねった細い階段道をのぼると、
ちょうど「大浦天主堂」の横に、ひょっこりと出てきました。
どこかしら異国へ来たような…
そんな夜のひとときでした。
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