| 2002年11月14日(木) |
SF的スキーな人間がモノを考えると。 |
「あれっ。これ書いたことあるなー」 と、思うことが時々ある。 何の話かといえば、仕事でなり趣味でなり、文章を書いている時のことなんだけれども、考え考えポツポツとキーを打っていて、ふとそのシーンを前にも書いて、こんな風に読んでいたことがある時があるわけだ。 文中で起きるデ・ジャ・ブですな。
単純に、「ボキャブラリーが少なくて、いつも同じようなシーン書いてっからだボケナスー」と思うことも出来るし、多分まさしくその通りなんだけれども、こうは考えられないだろうか。 「わたしは全く同じ人生を繰り返し生きており、この物語を書くのはひょっとしたら100回目くらいかもしれない。すると今日は100回目記念日かもしれない」
とあるシーンを書いていて、今正にそんな気持ちになった。 フツーのなんてこと無いシーンですが。 本当に、100回とまではいかなくても、3.4回目に書いたもんだったら、こうして自然にストーリーを思い起こすのは、昔の一生で一度書いてるものを思い出しているからできる事、という事になる。 昔の人生で、物語を書いていたから今も書けるのか、などとも思ってしまう。 とすると、一番初めの人生で生きていた「私」は物語を書くと言うことなど、これっぽっちもやっていなかったのだろうか。初めて書いたときはもっと苦労していたのだろうか。 なんで書いてみようなどと思ったのか、とすれば今の人生を生きている私は、その頃より楽に書いているはずだから、多少は上手くなっているのか。あと100回くらいこの人生を繰り返したら、今書いているものは、出版できるくらいクオリティーが高くなるのか。
……などと、ここまで考えて、な〜んだ。と思った。 SF的に考えれば、身体の中に宇宙があるんである。 なんで、そんな答えになるってか。
コレを説明すんのは難しいの。しかも長くなるけど、読んでみますか? しかも、なんかもっとわかんない説明しますが。
細胞の中で日々繰り返されてるシステムが、極限まで大きくなると、宇宙と同じシステムなんだという理論ダス。
科学的に見たりすりゃ、成分なんかはそりゃ違うけれど、「生まれて・死ぬ」という点においてはおんなじ。 では、生まれて死んだら、次はまた生まれて死ぬという繰り返しだと言う事も、やったことは無いが、見ている分には分る。
ということは、「死んでたのが・生まれた」というパターンでも勿論許されるわけだ。多分。
さて、生まれて、死ぬの間には「成長」がある。ところがこの「成長」の中に、さっき言った「死んでたのが生まれた」というシステムがある。「出来なかったものが、できるようになった」という事の繰り返しの事だと思う。
物理的であろうが精神的だろうが、何事も、死んでたのが、生まれた、の繰り返しなので、人間も宇宙もおんなじシステムの中で動いているというのが、分るかと思う。 人は、今の所それ以外の物体なり何かなり、出会ったことは無い。 もしそれ以外のやつらなり、何なりいるなら、想像の外だ。 幽霊や妖怪でさえ、生きている。物語の中でさえ、何かは生まれる、死ぬがなくとも少なくと「出来る、出来ない」はやっている。動いてなくても、何かがある、なしはある。たとえそこに客観を持った何かが居なくても、あったり、なかったりはするんである。
そして人間は、それより大きな考え方を出来ないのだ。
だから。 もし私が以前の人生で、物を書いていて、本当にもしかしたら、これが100度目の人生だったとしても、例えば何かすっごい出来事があって、100回と101回前の人生が、92歳宮大工から50歳主婦で終わる風に変化しても、それもまた繰り返しの中にあるもんなのだ。
繰り返しの外にある事は、考えられない領域なのだ。 兎も角、人間の殻を被っている間は分らんだろう。 宇宙の中に出て行っても、同じシステムで動いているんだから、分かる訳が無い。 その上、宇宙の外に出ていっても宇宙があるか、もしくは人間の身体の中だったとか、食卓のゆで卵の中だった(こっちはby星新一)というオチも用意されているかもしれないので……。 ホントは考えたって無駄なのだ。 身体の中にも外にもある、繰り返しの考えに思考を浸らせるのはよしとしても、だからどーだってんだと言う感じである。 デ・ジャ・ブだなー。と思ってそれで終わせるか、前の人生よりはマシなの書けてるかなーと思って居りゃいいんである。
……しかし、いつからこんな風に物を考えるようになったのか、謎だけれども。 SFスキな人といつかこの話題などなどで思う存分会話してみたい。 タイムパラドックスとかは突っ込みどころ満載だし、 「なぜ、私はここに居る(ある)の?」 という疑問は、人生最大の面白テーマであると思う。 そんなん、生きてる内は分らないと思う。だから死ぬのも結構楽しみだが、死んでも分らなかったら、それを知っているのが当たり前の別の世界が、どこかにあるんだろうか。 その世界は、こっちでいう4次元(ドラえもんでなくて)とか5次元とかかなぁ。
SFスキなひと、大募集ダス
では、この辺で切り上げてさっさと創作に戻ります。
では、また明日。
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