昨日、日記を書いた後で家を出て、下道で実家に向かった。 午前零時を過ぎてのこと。この時間を過ぎれば信号は黄点滅になるし、道路は空いているしで、真昼に帰るより一時間違うこともありえるからだ。 ところが今回は、スムーズだったのは最初のところだけで、後は平日の真夜中ということもあって、トラックの団体の中に巻き込まれてしまった。 普段土日や祝日に戻っていたので、この状態になることを予測していなかった。 トラックと一緒に走るのが怖いという人も居るが、とりあえず私はそうでもない。ただ前は見にくいので、長い時間後をつけることになるとさすがに辟易してくる。 特に夕べは星の綺麗な空気の澄んだ晩で、峠を越すときなど目の高さまで星を見ることが出来た。こんな日に快調に飛ばせたらそれほどいいことはないんだが・・。 それでも、先行のトラックの遅さのせいで、ゆっくり空を眺めることが出来たというのも一つうれしいことでもあり、減りすぎてグゥグゥ鳴っているおなかを抱えて、峠を越えた。 後は、平地である。 平地は関東平野のこと。関東平野の北端に実家はあり、私はこのまっ平らな場所で育った。さすがに街の明かりが有るゆえ、目線までの星というわけには行かないが、こちらも星の良く見える空をしていた。 北海道などとはまた違う「広さ」のある土地だと思う。昼間なら稲の実ったその向こうに住宅地が見えて、その向こうになだらかで点在するような山が見える。信州と比べて空が広いので、スカっと開放されたような気分になる。 やっぱり、生まれはここなんだなぁとおもう。 信州も、好きだけれどもね。
とはいえ、せっかくの星空に私はオリオン座くらいしか分からない。あとはかろうじてこと座くらいかな。 初めて星座をこの目で確認したときのこと、というのを覚えている人は多いのだろうか、少ないのだろうか。私は覚えている。姉が小学校の宿題で、空にオリオン座の三連星(ベルトに当たるところだね)を探して来いと言われて四苦八苦していたのだ。 ウチの家族というものは、なんと言おうか趣味であるとか生活に直接係わり合いのあること以外にはとんと無関心であったので、親ももちろんそれがどこにあるか分からずにいた。 その日私たちは家族旅行の帰り道で、姉は週明けの発表のために、ドライブ中の車から空を見上げて、見つからない、分からないと泣きそうな顔をしていた。私は一応手伝ってやろうと思い、3っ並んだ星・・3っつ並んだ星・・と探していた。 でも分からなかった。 どうしてか、と言うとその時私たちは「星座の大きさ」というのを見誤っていたのである。オリオンの三ツ星はもっと間隔が狭く、その次に見えるはずの冬の大三角形も、せせこましいものだと、そう思っていたのだ。 そして私が小学生になり、星座版をもらって初めて空をまじめに見たとき、そしてオリオンやら大三角形の大きさを知ったとき、どれほど驚いたか、分かってもらえるだろうか。 その時初めて、空に意味なく点在していた星が、線で結ばれた。感動するほど大きな絵を描いた。 不思議なもので、一度認識してしまえば、なぜあれほど分かりやすい星座を見つけることが出来なかったのかと不思議に思う。 それからも、真夜中に星座版を片手に表に出て見ることはあったけれど・・パジャマ姿では、寒くてね。(笑) 星座博士になることもなく、今に至ってます。
で・・タイトルに戻りますが<忘れかけてました。 トラックが走っているのだから、うるさいに違いない夜なのだけれども、そんな星でている、地平線とくっつきそうな空の下では、トラックの明かりも幻想的ですよと、言いたいわけでやんす。 トラックの額のところには、3つ並んだ緑のランプがあるのをご存知の方は多かろうと思う。それがスピードに合わせて灯っていくということも。 つまり、中速でランプ2、最速でランプ3。これを見ていれば対向車がどれくらいのスピードで迫ってくるのか分かるので、交差点で右折するときなどは車体の大きさに惑わされずに注意することが出来るという寸法ですわ。 真夜中なので、みんなランプを3まで灯している。 んで、昨日はそのランプが赤、というのをはじめて見た。多分・・もしかしたら何か違反事項に値するかも知れないのだけれど、そしてもうこの話のオチが読めてきてる人もいるかと思いますが。 それがねぇ。王蟲の突進に見えるんですよ(笑) 怒ってるときのと、冷静なときの王蟲。 冷静なときのは、正確に言えばそりゃ青なんですが。 大きさといい、あの静かな中の迫り方といい。
現実なのに現実味のない風景に、背筋をゾクゾクッとさせつつ。 ナウシカの中に出てくる文明、一度滅んだんだよなぁなんてことを思い出してしまいました。
では、また明日!
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