一日後記

2008年08月19日(火) ひと騒動。

今は昔ほど癌という病気も怖くなくなったとはいえ
やはり近しい人にその疑いがあると、心中穏やかではなくなる。


ひと月ほど前に実は実父にその疑いが出てきた。
あるきっかけで受けた血液検査では、腫瘍マーカーの値が通常の値の4倍あり
かつその後受けた超音波検査では“その部分”が
通常のおよそ倍以上大きいものであったためである。

自分で少し調べてみてみると
“時として骨やリンパ節に転移することもある”
という記述を見て一瞬ギョッとした。
なぜなら父方の祖父が骨癌で亡くなっているからだ。
おまけにその祖父、病名が分かる前にはしきりに腰痛を訴えていたらしく
最近になって腰痛がひどくなった実父と、否が応でも重なってしまう。
(もっとも腰痛は年のせいじゃないかと最初私は苦笑していた。
 検査前の話である)
この転移の可能性云々については
両親も知っていたかもしれないが、彼らから聞くこともなかったし
結局、私の口から言い出すこともできなかった。


それからというもの
まだそうと決まったわけじゃないんだしと思いながらも
心のどこかがかすかに波立つような落ち着かない日々が続き
半月前に受けた生検の結果が出るのが、今日だった。

午後、実母からの短いメールによると
採取した組織片の中に癌細胞は見つからなかったという。


安堵感で体中の力が抜ける気がした。
というか実際に上半身は力が抜けた。


不思議と何度も何度もため息が出てきた。


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