一日後記

2008年06月01日(日) 雨の隙。

ここ何日か続いた曇天模様から開放された日曜日
笠間にある春風萬里荘に向かって車を走らせていた。

その前に日動美術館に立ち寄る。

こういうところに行くと単に“第一印象で自分が好きか嫌いか”
という尺度でしか見ていない。
なので好きだと思った作品は立ち止まってずっと見ているけれど
そうでなければ、どんなに高名な画家の絵でも一瞥したのみで通りすぎる。

立ち止まったのは全体の5分の1ほどだった。





左:企画展示館と常設展示館の間にある竹林。

風が通るたび、竹の葉の摺れる少し乾いたような音が気持ちいい。


そういえばここ、以前はスポーツカーミュージアムがあったのを思い出した。
見に行きたいなぁと思っているうちに残念ながら閉館してしまったが。


今回一番行きたかったのが別館である“春風萬里荘”。
ドラマ“おせん”の中では壱升庵という設定になっていて
一度行ってみたいと思っていた。
(ちなみにこの原作のマンガが好きなのだ)




春風萬里荘。茅葺がとにかく立派で重厚感というか、いい意味で威圧感さえ感じる。

もとは北鎌倉にあった北大路魯山人の住居を移築したもの。


いざ目の前で見てみると、思ったほど
大きい建物ではないなというのが第一印象だった。
(たぶんこれはドラマの影響だと思う。)
中は撮影禁止なので写真は撮れなかったが、入ってまず驚いたのは
とても風通しが良く、涼しく感じたこと。
確かにあれだけの茅葺屋根なら、夏の暑い日差しも余裕で遮れそうだ。

ただ、とても残念に思ったのは内部がどちらかというと
“建物”というより“中に陳列されている美術品”をメインに
見せているような印象を受けたことだった。
もちろん魯山人ゆかりのものもあるけれど、それは一部で
あちこちに書画などの作品が並んでいる。

そのせいか生活感というのが、少なからず残っていてもいいはずなのに
あまりそれを感じることはできなかった。




左:玄関部分からの庭の眺め。

庭も広いが緩やかな丘の上に建物があるためか、余計に開放感がある。

右:右側にあるのがお風呂場。かなり広いのかと思いきや

3畳ほどの広さの中に、直径1mちょっとほどの五右衛門風呂が一つ。


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