週末戻ってきたノートをいじくり回す傍ら、 毎年春先になると何故か思い出す『松露』をWebで探す。
松露とは海辺の松林にできる茸の一種で 直径2〜3cmの円形で、切ってみるとスポンジのような感じ。 その食感はシャクシャクして香りもよく、 お吸い物や炊き込みご飯にしていたのを憶えている。
子供の頃、春休みに母方の実家へ行った際に 従兄弟や親戚でこの松露を取るのが行事のようになっていた。 砂浜からぼこりと丸々顔を出しているのもあれば ちょっとしか出ていなかったり 大きいのを見つけて喜んだのも束の間、触ると傷んでいて ぐにゃぐにゃだったりだとか。 子供の時分は、食べることより探すことの方が楽しかった。 おまけに人海戦術のせいか、結構な量が採れた。
そんな松露が懐かしくなったのは、数年前。 散々採れたのだから、普通に買えるだろうと思いきや、買えない。 あちこちのスーパーや八百屋さんを当たってみても 松露の名前すら知らなかったところも多々あった。 そうこうしているうちに、昔採れていた松林で 松露は取れなくなってしまっていた。
調べた結果、通販で売っているところがあるにはあった。
が・・・・結構な値段である。 具体的に書いてしまえば、1個100円弱といったところか。
ノスタルジーに浸るには、いささか高い金額だ。
|