相方がケータイを買い換えてきた。
タバコの箱より小さい、掌に完全に収まってしまうほどのそれには ケータイとして必要最低限度の機能しかない。(らしい。) カメラなんて無論ついてない。
正直言ってここまで小さいのはどうなんだと思ったけれど、 使うのも、財布が痛むのも私じゃないから後の言葉は飲み込んだ。
傍らの紙袋には、それまで使っていたケータイ。 新しいものとしみじみ較べてしまうと、やはり大きく感じる。
『こっち(古い方)、どうするの?』
『あー。取っといて。カメラはまだ使えるから。』
相方といえど、時々言ってる意味が分からなくなる。 深刻な問題ならともかく、この程度であれば別に追究もしない。
ただ。
だったら最初っからカメラ付きのを 買っときゃいいじゃないの。
思わず口をついて飛び出た言葉。
私の方はといえば、最近店の仕入れに便乗させてもらって 今更ながら○ーブラ購入。 『下着の締め付けがない!』とか『肩がとっても楽!』なんて テレビの通販でもやっている、アレである。 (ブラというより、あれこそ完全に『乳あて』。)
家で相方が物珍しそうな顔をしながら、ぶにぶにと触る。
『これさ、何?シリコン?落ちないの?』 『…らしいよ。落ちないって聞いてるけど、着けてみなきゃわかんない。』 『へー。で、いくらだった?』 『卸からだったから、6000円弱。』 (実際は卸でも殆ど値引きされてなかったので7000円弱) 『高っ!』
後日着けてみると、慣れないせいかしっくりこない。 確かに装着感はないけれど、はがれてきてる気もしないでもなく 妙にもぞもぞさせながら上腕で胸を押さえる有様。
帰宅して部屋に干してあったそれを見た相方が 『どうだった?』と聞いてきた。 その日の様子をありのまま話すのも、何かシャクだった。
『うん、良かったよー。』
平然と答えてしまう、こずるい女。
|