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倖(しあわ)せな痛み■2006年12月07日(木)
生徒は僕に彼女の部屋のことを話していた。
「南側の窓の下に、白い棚的なものがあるでしょ?」
ああ、あった。あの上にいろいろなものが置いてあったな。
彼女は、そう、その棚の中に…と僕にその続きを答えるよう求めた。
ああ、右端の一画は僕がいろいろと物を置いてたね。 白いB5の紙やプリントやらを置いていた。
「そう、今でも変わらずそのままにしてあるんだよ。先生、これ見たら泣いちゃうんじゃない?」
僕はこのことを1ヶ月くらい前に既に彼女から知らされていた。
「先生のプリントとかいろいろあるんだよ。なんだかね、触れないんだ」
彼女に勉強を教えるための一式を置いてきたことは覚えていた。
ただ、それが今もそこにあるということは僕の胸を苦しめた。
なぜ痛いか、どう痛いかを説明することはできない。
ただ、それは倖せな痛みだった。
(七姫さん、あなたの日記の題名を使わせていただきます)
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