surpression of emotion■2003年02月08日(土)
(今は2月9日、一時帰宅中。これから生徒を迎えに試験会場へ戻る)
2月8日。
試験のない日だった。
3晩のあいだ眠れていなかった分、僕はぐっすり眠った。
前の晩、生徒は僕以上に「眠れない」と言っていた。
その彼女へ朝の9時頃にメールすると、昼過ぎにようやく返信が来た。
電話で話すと、彼女は十分眠れたと言っていた。
夜、生徒の家へ最後の指導に行った。
彼女は落ち着きがなく、練習問題に手がつかなかった。
「先生。」
んー?
「もうすぐ、先生じゃなくなっちゃうね。寂しい?」
生徒と僕はお互いの目をじっと見合った。
無言のまま10秒ほど見詰め合った、が、僕は、自分の心を覗かれている気分がして、視線をそらしてから言った。
感情は持たないようにする、今は明日の試験のことだけを考えなきゃいけないから。
「そう。それは賢いわね。」
そう生徒が言って、この話題は途切れた。
何問か練習を解かせ、22時半ごろ僕は彼女の家を辞した。
これでいい。
今は試験のことだけ考えろ。
僕が平静な感じでいれば、彼女も惑わずにいられるだろう。
これでいいはずだ。