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体温■2002年08月02日(金)
今日は指導の日。
出迎えた生徒は厚さで気だるい表情だった。

「。。。」

こんにちは。挨拶も出来なくなってるか。

「だって・・・暑い・・・。」

失礼します。

「ん。」

冷房の効いた生徒の部屋で勉強した。
この時間だけは、僕は完全に家庭教師であり、彼女は生徒だ。

次回までの宿題を指示し、指導を終えた。
僕が後片付けをしていると、生徒は雑誌を取り出して「今度、ここ行かない?」とか行く場所を選んでご機嫌だった。

程なく雑誌のページは終盤の広告スペースに移り、生徒はあるページでめくる手を止めた。
それは結婚式場の広告だった。

「先生、私もこういうところで結婚式したいな。」

ウェディングドレス着て?

「そう!かわいいだろうなぁ、え?自分で言うなって?」

いや、可愛いだろうね。見に行くよ。

僕がそう言った時、生徒は僕に視線を合わせてこう言った。

「だめ。」

どうして?

「だって、ウェディングドレスって、女の子が一番かわいく見える格好なんだよ。なのにそれを自分のものに出来ない事に先生は我慢できる?泣いちゃうよ、きっと。」

そうか、泣く、かもな。

「だから、来ちゃだめ。」

んー、残念だな。

その時、生徒は、僕の腕に自分の腕を絡めてきた。
僕は無言で生徒の肩に手の平をのせ、体を寄せ合った。

冷房がが効きすぎた部屋の中で、熱しているのではないかと思うほど高いか彼女の体温が伝わってきた。




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