Experiences in UK
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2004年02月02日(月) |
第25週 2004.1.26-2.2 雪のロンドン、チーボ・コーヒー |
(雪のロンドン) 今週水曜、この冬初めての本格的な雪が降りました。本格的といっても、夕方から3時間ほど降っただけで、積雪3センチといったところでしょうか。最近は毎年のように平気で30センチ程度のドカ雪が降っていた東京であれば、降ったうちに入らないくらいです。 しかし、この3センチの積雪でロンドンの交通は半ば麻痺状態でした。我々が帰宅する時間帯には、ロンドン北部のいくつかの地下鉄駅(地上にある)がすでに閉鎖されており、地下鉄は当然のように多くの路線がdelayとなっていました。道路渋滞も甚だしく、私が乗ったバスもずーとのろのろ運転でした。パットニー・ブリッジを通る際に横手の鉄橋をみると、地下鉄(パットニー近辺では地上を走っている)の車両が橋の上で停止しているのが見えました。 雪に弱い東京ということがよく言われていましたが、ロンドンは東京の比ではないようです。
(チーボ・コーヒー) 話は変わりますが、オフィスと最寄りバス停とのちょうど中間地点にあるホテルの中に、道路に面したほんの少しのスペースを間借りして小さなコーヒー・ショップが店を構えています。Tchibo(チーボ)という名のドイツ生まれのコーヒー・ショップで、欧州を中心に世界展開しているチェーン店です。最近ロンドンでも「スタバ」等の米系コーヒー・ショップが急増中ですが、Tchiboは老舗のコーヒー・チェーン店で、ロンドン進出は91年頃のようです。 チーボの店内は、カウンターの向こう側に店員が1人いて、こちら側に客が3人も並べば満員になる程度のささやかなスペースです。外に丸いテーブルがひとつだけ置いてあるのですが、朝の時間帯に訪れる大抵の客は、コーヒーを手に持ったままそそくさと近くの職場に向かいます。 私はここのコーヒーの味にすっかり魅了されてしまっており、バスを降りてからチーボに立ち寄ってコーヒー1杯と時々クロワッサンを買い求めるのが、こちらに来てからの朝の日課になりました。いつもいる店員は、スペイン出身の30代半ばくらいの女性レッケル(英語読みではレイチェルとなるらしい)で、基本的に無愛想なのですが仕事の手際はしっかりしています。いちど彼女が体調を崩して休みをとった後に「いなかったね、どうしたの?」ときいてから、ときどき天気の話くらいはしてくれるようになりました。
(1杯の値段で2杯) このチーボが最近「1杯の値段で2杯のコーヒー」というキャンペーンを始めました。そのため、近隣オフィスの人たちは、職場の同僚の分と併せてコーヒーを2杯ずつ買っていくのが常態となりました。私は、コーヒーをシェアする同僚も見あたらないし、1人で2杯飲む気もないので、これまで通りに「1杯の値段で1杯のコーヒー」を買い求めておりました。 ある日、職場の同僚にこのキャンペーンの話をしたところ、私はすでに店員とは顔見知りであり、毎朝ここに私が立ち寄ることを彼女はよく知っているのだから、「1杯の値段で2杯」の2杯を今日の分と明日の分に分ける権利を主張することも可能なのではないかと言われました。1杯が1.75ポンド(330円程度)と比較的高価なので、コスト半減はかなり魅力的です。 そこで、ある朝、その通りに主張してみたところ、レッケルはあっさりと受け入れてくれて、私の要求どおりに回るような仕組みもその場で考えてくれました。要求を呑んでくれるにしてもいい顔はされないであろうことを覚悟していたので、その柔軟かつ合理的な対応にちょっとびっくりしました。 というわけで、2月に終了するキャンペーン期間中は、1日おきに無料のおいしいコーヒーを飲んで出勤することがでるようになりました。
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