Experiences in UK
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2003年08月18日(月) 第1週 2003.8.11-18 ファースト・インプレッション

ヒースロー空港に降り立ってから1週間が経ちました。
現在の仮宿は、地下鉄「サウス・ケンジントン」駅から徒歩10分程度のホテル(Chelsea Cloisters)です。フルハムロードとキングスロードの中間に位置するロケーションで、日本の青山のようなお洒落で面白い場所です。職場まで地下鉄で3駅と非常に近くて、周囲にはレストランやスーパー、24時間オープンのコンビニがあるなど生活環境はきわめて良好です。

(ファースト・インプレッション)
ロンドンに到着した時の第一印象は、とにかく暑い。日本でも報道されていたと思いますが、今年のロンドンは記録的な暑さで、日本の猛暑と何ら変わりませんでした。北海道よりも緯度が高いこの国の大方の住まいにはクーラーがないため(当方の投宿先も)、実態としては日本にいる時よりも辛かった印象です。ただし、数日前からは通常の状態に戻り、すでに日本の晩秋のような半袖では肌寒い気候になっています。

第二の印象ですが、随所に感じられるカルチャや習慣の違いが面白くもあり、時に小さなストレスにもなります。エレベーター(こちらではリフトという)は「開」しかなくて「閉」がなく、自分が乗り降りする階を押すや否や閉まります。あと当然こちらの1階は2階です。初めて乗った地下鉄では、改札口でチケットの出る場所が日本と違うため、一瞬ですが立ち往生しました。また、2階建てバスは、近くで見るとかなり大きなもので、これが爆走しているため間近で見るとちょっと怖いです。街中の歩行者信号は押しボタン式が多くて、押さないと永遠に渡れません。たまにみかける地味な背広を着た典型的な格好の日本人サラリーマンは完全に浮いています(自分もそうでしょう)。大使館の付近でも全員が学生かと思ってしまうような状況で、こちらのサラリーマンはどんな格好で出勤しているのか未だに謎です。謎と言えば、夜のスポーツニュースで必ず流れるクリケットの映像は、相当な謎ですね。

第三の印象としては、やはり物価が高い。ただし、これは円換算した一般物価が高いという意味ですので、単純に為替レートが円安方向に振れすぎているということかもしれません。例えば、地下鉄の初乗りは1.6ポンド、500mlのボルヴィックが0.96ポンドです。日本だとそれぞれ170円と100円ですから、これらの財で測った絶対的な購買力平価は1ポンド=約100円です。実勢レートは、倍近い円安というわけです(その後、センズベーリーというスーパーでは、同じボルヴィックが半額で売られていたことが発覚しました。英国では一物一価の原則がかなり崩れているようです)。

第四の印象ですが、英国人は大阪人と似ています。とくに子供を連れていると通りすがりの見知らぬ人が様々なコミュニケーションを試みてきます。東京で日本人が外国人の家族に話しかけることはほとんどあり得ないように思うのですが、英国に限らず外国人はそういうものなのでしょうか。ふるさとの大阪にいたおばちゃんたちと行動パターンが酷似しています。この数日の間に、当地での生活に慣れない我々に対して親切に接してくれた英国人が幾人もいました。

さて、食事の方ですが、やはり日本系のレストランは値段が立派ながら味は???ですね(相対物価で考えても高い!)。いまは近所にあるチャイニーズのテイクアウェーが、小生にとって味と値段の両面で一番です。しかし、チョイスするメニューが英語でみても漢字で見てもいまひとつよく分からないのが悩みの種です。

そろそろ家探しを始めており、時間を見つけては色々なところに出かけています。そのなかでとあるラグビー・イングランド代表選手が所有している家を回り(今月末までまだ本人が住んでいる)、本人と会って握手をしたのは感激の体験でした。背が2m近くあるナイスガイで、ものすごい手をしていました。また、ウィンブルドン方面に出かけた帰りには、オールイングランドテニスクラブと併設されているWimbledon Lawn Tennis Museumに立ち寄りました。また、その後さらに足を伸ばして、Wimbledon Windmill Museumも訪ねてきました。それぞれにそれぞれの味がある良いmuseumでした。小生の英国生活の目標である博物館巡りも上々の滑り出しだったと思っています。

書き始めると切りがないのですが、ロンドン生活の始まりは、当初の予想以上に刺激的で面白いものになっています。
オフィスでは、ほとんど挨拶回りとか諸手続に忙殺されているだけで過ぎていきました。こちらは慣れないことが多くて、ほとんど何もしていないのに大変つかれます。ただ、当地はまだ9時頃まで明るいので、退社後に家族で近所を散策するのが良い気分転換と楽しみになっています。
なお、妻も息子も元気で暮らしており、妻は息子を乗せたバギーを引きながら連日ロンドンバスで色々な場所に繰り出しているようです。


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