* * 今日の空色 * * by * yuk!na
モクジ * カコ * ミライ
身動きが出来なくなって 私はしゃがみ込んで蹲ってみたけれど さらに身動きが出来なくなって 途方に暮れた。 いびつなハートの絵が描かれた紙袋が 荒れた部屋に無造作に置かれてあったけれど 何も気づかないフリした。
スピーカーは皐月の蝿より大人しく叫んでいたけれど 心の中に入ってくほどの音はなくて 時間の隙間を埋めてくばかり きっとあの箱型の機械もそうなんだ。
私の中には何が残ってるんだろう。 ただ少しのガラクタ以外。 そのガラクタさえ私は失いたくなくてしがみつくの。 手に入れるには失うしかないのに。
本当の所はきっと怖くて ガラクタを失うのも怖くて。 手に入れるものなんて、ないのかもしれないのに ガラクタまでも失ったのなら 私はどうなるの? 人にはガラクタでも これは失っちゃいけないんだ。
でも だからと言って どうしようと言うの? ガラクタばかりじゃ 生きていくのは難しすぎるよ。 進むのは、定めなのに。
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