-殻-
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どうしようもないことで泣きそうになって、感情の閾値を知る。
僕は常日頃、感情を表に出さないことで自分を保っている。 それはどうやら、とてつもないストレスになって堆積しているようだ。 長い年月の中で、潜在意識の底辺に沈殿した滓。 気付かぬうちに警戒水位を越え、今にも決壊しそうな理性の堰。 溢れて何処へ流れるか。 新たな滓になるだけか。 それとも決して溢れぬように、 その壁を堆く、ひたすらに積むのみか。 来し方も知れず、行方も知れず、 彷徨の果ては道の途中。 ふと立ち止まれば、 夕闇迫る淡い空には上弦の月。 INDEX| PAST| NEXT | NEWEST |