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懊悩煩悩 目次|過去|will
まさしく晴天の霹靂で、まだその事実を消化出来ておらんのですが…バレンシアのベニテス監督の退任に、ずっとまっすぐに歩いていた道で、突然歩く方向がわからなくなってしまったような、上手く言えない、自分でも把握できない思いでいっぱいです。フロントとの衝突は前からずっと言われてたことだし、バレンシアのフロントがケチくさいのは今に始まったことではないし、こうなってもおかしくはなかったのかもしれないけど、ぽつりと妹がこぼした言葉が忘れられません。「会者定離とはかねて聞きしかど 昨日今日とは思はざりしを…」(正しくは「つひに行く道とはかねて聞きしかど」ですが)昨年の最悪とも言えるシーズン、ベニテスの手腕を疑いまくり、もうあんなヤツ辞めちまえ!なんて悪態つきまくってたけど、今シーズン、本当に素晴らしい指揮で最高のシーズンにしてくれて、本当に、本当にありがとう…今これを書いている間ももう涙でモニターが滲んで…海外サイトの記事や、訳された記事などを読んでさらに涙が止まりません。海外のファンサイトで、「Thanks for everything Rafa,and good luck」と書かれていて、本当にもう何とも言えず悲しくて悲しくて。何やってんだよフロント、とか正直代理人がアレなんじゃないのかとか、そんなことはひとまずどうでもよく、とにかくもうベニテスがバレンシアを指揮しないという事実、夏の日本遠征にも姿を現すことはないのだという事実…Dobleteというクラブ史上でも歴史的なことを達成してくれた監督が、何故いなくなるんだろう…ただそのことが悲しくて辛くて、バレンシアの練習場に行った時の彼の姿を記憶の底をさらいながら思いだし、いっそうこみ上げてくる思いをせき止めることも出来ず、感情のままに書き殴っています。ビセンテがインタビューで、「彼は戦術のトレーニングに費やす時間が長いんだ」と言っていましたが、あの素晴らしく整備されたスキのない、芸術の域にまで達しているバレンシアのプレーを見ていると、それはそれはもうどれだけ戦術を練り込んでそれを選手達にしっかりと浸透させているかよくわかります。美しいとさえ思わせる、組織の形を作り上げてくれたラファエル・ベニテス…願わくは、彼のこれからが好ましく幸多きものでありますように。(ただし、バレンシアと対戦する時は容赦しないけどね)後任にはラニエリだのデシャンだのと早速かまびすしいですが、今のバレンシアを理解し、かつより高みへと押し上げられる監督がいいなあ…
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