もくじ|楽しい過去|明るい未来
突然思い出した。
あれは先週のことだった。
心配性の私は、仕事に向かう前「戸締り」「火の元」「電気」の確認を何度も何度も行っていた。これはもう病気。 ガスの元栓は、ひねるくらいひねっても「閉めた」という手応えを感じることができず、アホのようだが何度も何度もからだを折り曲げてひねりの作業を続けた。 もうあれだけひねってるんだから、閉め忘れなんてしているはずもないのにそれでもおさまらない我が心。 それどころか、 「ひねりすぎて元栓がバカになってはいないか…。」 と、次なる不安が襲う。
そんなことをしていたので、すっかり家を出るのが遅くなってしまった。 急いで車を発進させたのだが、我が家が契約している駐車場の出入り口に1台の車がドーンととまっているではないか!!
先ほど急いで駐車場まで走っていた時、イヤな予感はあったのだ。 駐車場の出入り口付近でウロウロしている車があったのだ。 その日は家庭ゴミの日だった。駐車場のすぐ脇にはゴミ捨て場があるのだが、きっとゴミを捨てにきた人の車だろう。でもまさか、駐車場内を走っている私の姿をみとめているはずだし、まさか無神経に駐車場の出入り口付近に車をとめたりはしないだろうと思っていた。 出入り口はとても狭く、幅は車1台分しかない。
ところがその人はズボッと頭から出入り口に、それも、なんとも中途半端な位置に車を突っ込んだのである。 どうせなら駐車場の奥はスペースがあるのだからそこまで車を入れてくれよ。 なんで今から出発する私の存在を知りながら、出入り口にズボッと入れるかなぁ。
車から出てきたのはおばさんだった。 こっちを見て軽く
ごめん、ごめん
といった感じで片手をあげていた。(でもいそぐわけでもなくのんびりしている。1分1秒を争そうその時の私にはそう見えたのだよっ!)
ちょっと意地悪テイストの濃かったその時の私は、 思いっきりおばさんの車の鼻先に車をとめてあげたのだ。 ゴミを捨て終わり車に戻ったおばさんは、前に進むこともできず、恐る恐る窮屈で細い道路をバックしていった。
「そのまま電信柱にぶつけてしまえっ!!」
と言わんばかりの鬼のような形相で怒る私を目の前にしながらのバックはかなりきつかったろう。ごめんね、おばさん。私ちょっと怒り過ぎた。
でもふと先週のその出来事を思い出し、やっぱり今も少し思い出し怒りをしてしまった。
もくじ|楽しい過去|明るい未来
|