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2002年08月06日(火) 以前の上司に忘れられる私(挿絵つき)

1時に美容院に予約を入れていた。
久々にパーマをかけようかと思い立って。


夜は仕事がえりの旦那と待ち合わせて「サッポロビール園」へ行くことにしていた。
旦那には美容院へ行くということは言っていなかったのできっと驚くだろう。ひひひ。


髪の色も少しいつもより明るめにした。
肩につくかつかないかぐらいの長さの髪にゆるくパーマをかけた。

「はい、できたよぉ。どうかな?」

と、美容師のお兄さんに言われ鏡の自分をじっとみる。

おお、なかなかかわいいじゃん。
若くなったわぁ。

ん?

でも、でも、
この顔、どこかで見たことが…。
そう、
自分の顔なんだけど、でもどこかで見たような…。

「はい、バッチリ気に入りました!」

と、にっこり笑って返事をしたとき


その顔が誰なのかわかったのである。


こ、こ、
国分だ!


メントレで

「すんげぇ!うまい!」

と目を見開いた国分に似ているのである。




夕方、駅の改札口で旦那と会う。

「今日は昼、カップラーメンとおにぎり食べたんだぁ」
とか、
「早くビール飲みたいなぁ」
などと旦那はぺらぺらしゃべっているのだが、いっこうに私の変化には気づかず…。
いつもは気づいてくれるほうなのだが、
そろそろそんなことをいちいち口にしなくなる時期に入ってきたのだろうか。

「え?美容院いったの?ごめん、全然気づかなかったぁ」

それはないでしょぉ。

「だっていっつもふつちゃん、あたまぐちゃぐちゃだから、どれが正しい髪型なのかわかんないんだもん」

とのことである。
なるほど、納得。
だったらしょうがないさね。


ビール園では、待ちに待ったうまいビールを飲む。
一杯目はほんの数分で飲み干す。

今日は仙台七夕。
わざわざN市のビール園に来るというのはある意味ツーな人々であろう。

仙台市内のビヤホールはきっと混んでいるだろう。
そんな日はJRにゆられてここまで足を運ぶことをおすすめする。


ビールも4杯目にくると、さすがにハラも苦しくなりチョベリボパンだ。
(チョベリボパンとは、膀胱がパンパンという意味だそうだ。今のギャル語らしい)

ビール園で用意している紙でできた前掛けをつけたままトイレへ。
(普通とるだろ)

トイレから出ると、中年男性とすれ違った。

その中年男性は、
なんと!以前の勤め先の上司であった。

直属の上司ではないのだが、少しぐらいは話したこともある。
(でも名前は忘れてしまったが)

むこうが一瞬立ち止まって私を見た。
そしてぱちぱちと瞬きをすると、ぺこりと頭を下げてきた。

おお!
覚えていてくれたのか!!

私もぺこりと頭を下げる。



しかし次の瞬間であった。
人差し指を1本立てて




「ビールひとつね」




どうやら私を店のスタッフと間違っていたようだ。
しかし、私も私だ。

思わず返事に困る私





「はい」





と返事をしてしまった。
人間とは不思議なもので、返事に困ると「はい」と言ってしまいがちだ。


席に戻り、
今のことを旦那に話した。

「前掛けのサッポロビールのマークがスタッフだと思わせたんじゃないの?」

そうだろうか?
そんな、無理矢理だ。
こんな食いしん坊丸出しの前掛をしたスタッフなんて見たことない。(それも紙製だし)


それにしてもここは天国だ。
ビールで酔うととってもイイ気分になる。
どのテーブルでもみんなジョッキ片手にガハガハ笑っている。

さっきの元上司も私にオーダーしたことも忘れペロンペロンになりつつジョッキを片手に楽しそうだ。

「これがさぁ、ビール園だから幸せ感漂ってるんだよね」

と、旦那が突然言い出した。


旦那 「これがテキーラ園だったらさ、具合悪くしたり喧嘩したりする人が絶えないよ、きっと」

私  「ここのビール園は<ジンギスカン食べ放題>だけど、テキーラ園だったら何が<放題>になるの?」

旦那 「塩なめ放題」


すばらしい観点からのお話であった。


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