「暗幕」日記
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千年に一度開く伝説の門 長い旅の終わりにやっとたどり着いた 伴はすべて失い たった一人 一度越えれば二度と戻ることはできない
通りすぎた町はやがて戦火が襲う 只人の自分は止めることができなかった 世界が滅びる前に命を繋ぐ 時空を超えて見えない翼で風を切る
階段の上で最後に振りかえる 意識は既に半ばこの身を離れ この世界の記憶も幻のように 門をくぐるとともにかき消されてしまうだろう
この門に近づくことを許された我は 人であることを許されない人だ 伴った友 失った身内への想いも 今はもうどうしても思い出せない
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