「暗幕」日記
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切磋琢磨という言葉がある。メノウ玉を磨くには適当な大きさに割った原石を一つの容器に一緒に放り込んでがらがら回転させるのだと言う。メノウ同士こすれあって角が取れて丸い玉になるのだそうだ。
石は擦り合わされないと磨かれることもない。 人は志を同じくする他人と接しないと向上できないかもしれない。
みそは"志を同じくする"という部分で。この例えを借りるならば柔らかい銀細工とダイヤの原石をいっしょくたに放り込むのは乱暴だろう。
それともこの例え自体が現代では大雑把すぎるものになっているのだろうか。石切り場にあるのは産地も組成も同じ似た原石だった昔と違い、今は輸入物も含めてさまざまな硬さの石をどこも扱うようになってしまったとか。
実際にはこの石は石ではなく、自ら意志をもって移動もできるのは忘れてはいけない。琢磨する場を求めて。
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