女の世紀を旅する
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2006年01月22日(日) |
ライブドアショックで株式市場大暴落 |
ライブドアショックで東証大暴落
2006年1月22日
以下の記事は,カブドットコムの「山田の直言」から引用 2006年1月20日(金)
●【今回の下げ相場について山田の見解】
〈 山田の直言〉 結論から申し上げますと、今週の急落相場はライブドアショックをキッカケとした信用需給の一時瓦解によるものに過ぎず、早晩株式相場は落ち着きを取り戻すと考えています。
★(1)「ライブドアショック」とは 1/16夕方に伝わった「ライブドア本社家宅捜索」、1/18新聞各紙の「ライブドア本体でも粉飾決算の疑い」 の与えたショックは甚大だった。
◎世間的には 一昨年のプロ野球参入表明、昨年のニッポン放送株争奪以降、その絶大なるプレゼンスから名うての「急成長の新興企業」「ニッポンを変えるヒルズ族の旗手」と見られていた。堀江社長はいわば経済界のトップアイドルとしてTV出演やホリエ本発刊などでも活躍。今、最も一挙手一投足が注目される一人だった。昨年には抵抗勢力への刺客として衆院議員に立候補まで。 株主総会などは個人投資家が何千人も詰めかけ熱烈な支持を得る、いわばカリスマ起業家だった。
◎ライブドア株について ライブドア(4753)株はそれまで時価総額7000億円見当の東証マザーズのトップ企業だった。株式分割を繰り返し時価総額極大化を志向、積極的なM&A路線を邁進。低株価で1株単位で売買できるため「ワンコイン(500円玉)投資」が可能、「最も敷居の低いフレンドリーな株」として、ここ数年来の経験の浅いネットの個人投資家に絶大なる支持を得ていた超人気株。時価総額の大きさからプロの機関投資家でも無視できず、小型株ファンドやIT関連ファンドなどを中心にポートフォリオに組み入れられていた。全市場横断型のインデックスである日経JAPAN1000(日本経済新聞社算出)にも組み入れ。 複数の証券会社からレーティングや目標株価なども出されていたこともあった。
〈山田の直言〉 粉飾等が本当なら「みんなが騙されていた」ことになる=「市場の失敗」の典型例なのでは。
★(2)なぜ、全般相場は大幅安したのか ・ そもそも8月以降の上げ相場、高値警戒感が高まっていた ・ 信用買い残も5兆7662億円(1/13現在)と91年6/14の5兆8465億円以来の高水準にまで積み上がっていた ・ 昨年12月以来の小型株フィーバーは限界が近かった(ジャスダック平均はそれまで18連騰していた)
1/17の日経平均462円安 ・ 前日夕方からの家宅捜索で、ライブドア株には 2.5億株の売りが殺到、新興3市場は利益確定売りから全面安 。「ライブドアショック」の影響は前場は新興3市場に限られていたが、後場ツイラク。 ・ マネックス証券の「ライブドア株など代用掛け目ゼロ評価」、更に他のネット証券各社も追随か?の噂が広がった。 ヒューザーと後継総裁候補筆頭と目される安倍晋三氏との関係が取り沙汰された。 日経225先物の遅延、高水準に積み上がっていた裁定残の解消売りも。 1/18の日経平均464円安 ・ ライブドア株は「粉飾の疑い」で前場売買停止(後場再開)。 粉飾となれば上場廃止基準に抵触の恐れ、小型株ファンドが最悪に備えて新興3市場主力株に換金売りを急いだ。 ※全市場のS安は679銘柄と異常事態。 米ヤフー・インテルの決算は市場予想を下回り、夜間取引で大幅安。翌日のNY株安は必至の観測。 後場、東証「約定許容量を超えたら売買停止」アナウンス、売り急ぎに輪を掛けた(ザラバは746円安まで) ※この日、東証は14:40売買停止 1/19は売り一巡から反発へ 真空地帯を下げた反動高。日経平均は3日続落で1113円安、値幅も十分出した後だけにリバウンドへ。
〈山田の直言〉 悪材料が一気に噴出、「秘孔を突いた」かのように一時的に需給が瓦解しただけ
★(3)今後の見通し 信用需給に関しては一応リセットされたと見る(過剰だった分は解消されたか)。信用買い残5兆7662円は規模としては大きいが、東証1部売買代金3兆円ペースなら実はわずかに2日分、実は今回の急落も過剰な仮需(信用買い)の「ふるい落とし」の範疇、現物株ホルダーや懐の深い投資家なら耐えられる範囲 。 客観的に見て、ライブドアショックは実体経済へのダメージ自体はほとんどない。
結果として、全体市場の過剰な上げスピードは減速されたし、ややミニバブル気味にアクセルのかかってしまった小型株フィーバーもやり直しの過程に入りそう。この先は、一気の上値追いよりはもみあい底固めを経ながらのジリ高か。
丁度、決算発表時期だけに、一つ一つ吟味して行くのがサステイナブル(持続可能)で好ましい。個人的には、「市場の失敗」の反省や「システムリスク」警戒と共に、落ち着いた展開となろう。
秋以来、比較的簡単な(儲けやすい)相場で、株式投資というもの安易に考え過ぎてた個人投資家の方は、今回の急落を経て、より一層「株式投資」について考え、学んで、よりタフな投資家を目指していただければと思います。
但し、ライブドアショックで明らかになったのは「市場の失敗」、ここの克服が中長期的な株高には不可欠 。
〈相次ぐ失敗の挽回が緊急の課題〉 11月1日東証システムダウン 売買インフラは十分か?「いつでも」の流動性の確保が至上命題。 12月8日みずほ証券誤発注 取次業者の力量は十分か?不測の事態に陥った時の対応は? 1月17日ライブドアショック 1月18日東証全銘柄売買停止 。再びインフラ問題。大証の日経225先物も遅延が常態化
〈山田の直言〉 ライブドアショック=「市場の失敗」 ライブドア株の保有者の方と怒りや悔しさを共有します。 時価総額7000億円が溶けていく異常事態=正しく評価出来なかった市場の失敗
・ 粉飾決算なら監査は何をしていたの? ・ 偽計取引や自社株売買が「100億儲ける仕事術」であったなら、そんなイ カサマ経営がありえたのか? ・ マザーズ看板銘柄への東証の責任は? ・ レーティングや目標株価を付与した証券会社アナリストは何を分析したの か? ・ 株を組み入れた大手投資信託のファンドマネジャーは? ・ 投資家はちゃんと評価出来なかったのか? ・ 「ホリエモン」をヒーローとして持ち上げたメディアの責任は? ・ 箔を付けた格好のこの国のトップ政治家の責任は?
→ほぼ世の中,丸ごと騙されていた。耐震強度偽装事件以上の大がかりな「総無責任体制」が露呈したということ。 総無責任体質がアンタッチャブルなまでのモンスターを生んでしまった。
【ホリエモンの錬金術】
● 実は,ライブドアのインチキさは昨年春から盛んに警鐘が鳴らされていた。以下の記事は,粉飾決算を昨年春にズバリ指摘していた山根治のサイトの「ホリエモンの錬金術」から。こうした山師をヒーローとして持ち上げたテレビなどマスコミにも重大な責任があるだろう。そのおかげで,多くの個人投資家が被害をこうむることになったのだから。
※山根会計事務所 所長 ※税理士法人川村・匹野会計事務所 松江事務所 常任顧問
【ホリエモンの錬金術】 2005年03月15日
ホリエモンこと、ライブドアの堀江貴文さんは、このところフジ・サンケイグループの買収を仕掛けたことからマスコミの注目を浴び、連日連夜、各メディアから引っ張りだこの状態で、何とも賑やかなことになってきました。 堀江さんは、ベンチャー企業の雄であり、若くして巨万の富を手に入れた立派な成功者とされているようです。しかも昨年の球団買収騒ぎのときと同様に、今回も巨大な旧体制に敢然と立ち向かっていく新しい時代のヒーローとして一部でもてはやされています。 果して本当なのでしょうか。 実は昨年、堀江さんが近鉄バッファローズの買収に名乗りをあげたときに、堀江さんがオーナー的な存在として支配しているライブドアという会社は一体何者だろうと興味をいだき、少し調べてみたことがあります。 買収について競合していた楽天と比較してみたのですが、途中でバカらしくなって、調査を中断した経緯があります。 これといった会社の実態が見えてこないのです。プロ野球の球団を買収しようというほどの会社なら、会社の本体がしっかりしていてそれなりの収益がなければいけないのですが、ライブドアの決算書をのぞいてみたところ、余りのオソマツさに呆(あき)れてしまい、会社の分析を途中でやめてしまいました。 そのライブドアが、今度はあろうことか800億円もの資金を用意してフジ・サンケイグループという巨大なメディアを支配下に入れようというのですから、これは又、一体どういうことだろうと気を取り直し、中断していたライブドアの分析を気合いを入れてやってみることにしました。 早速、ライブドアが証取法に従って、平成16年12月27日関東財務局長に提出した、第9期有価証券報告書(表示を含めて133枚。以下、有報といいます)をライブドアのホームページから引っ張り出して印刷し、分析開始。 同時に、一期前の第8期の有報も印刷して手許に。 その結果判ったことは、公表されている決算書ではもっともらしく利益が出たように繕ってはありますが、実際の業績は極めて悪く、いわば自転車操業に陥っているのではないか、ということでした。 私はライブドアの帳簿とか証憑などをチェックしたわけでなく、また堀江さん本人に直接問い質したわけでもありませんので、現時点では粉飾決算とまでは断定することはできません。 しかし、会社が公表している第8期と第9期の有報を私なりの方法で分析した限りでは、粉飾の疑いが極めて濃厚であると言えるようです。 これについては、その分析のプロセスと結果とを後ほど改めて公表いたします。 その前に、堀江さんが何故巨万の富を手にすることができたのか、ホリエモンとは何者なのか、彼が信奉するお金に焦点をあてて吟味してみることにします。 億万長者ホリエモンの資金のルーツ、辿ってみると驚くべきことが判ってきたのです。こんなことがなされていたのかと我ながらビックリしてしまいました。 株式市場の盲点を巧みにくぐり抜けていく手法は、今回問題となっているニッポン放送株の時間外取引と同工異曲のもので、奇策、あるいはトリックともマジックともいうべき奇怪なものでした。詐術といってもいいかもしれません。 以下、ホリエモンのいわば錬金術師としての実像を明らかにし、マネーゲームの実態を浮き彫りにしてみようと思います。 それにしても現在進行中の仁義なき戦いは、フジ・サンケイグループを昼寝をしているライオンとすれば、ホリエモンはさしずめ、あまり可愛げのないネコといったところでしょうか。なにせライオンに立ち向かっているこのネコ、どこかからチョロまかしてきたバズーカ砲を脇に抱えているんですから。
テレビに顔を出してはコメントしている大学教授、証券マン、証券アナリスト等、この人達は株とか企業の実態を本当にご存知なのでしょうか。疑問ですね。 マスコミのこのから騒ぎについてのとらえ方もピントが外れているようです。 たとえば、旧体制と新興勢力とのせめぎ合いととらえている向きもありますが、なに、日本の超優良企業グループ(フジ・サンケイグループ)に対して、ホリエモン率いるインチキ虚業集団(ライブドアとその関連企業)が、ハゲタカ・ファンド(リーマンブラザーズ)の手先となって、仁義なきケンカを仕掛け、一般投資家とフジ・サンケイグループを食い物にしようとしているだけのことです。 フジ・サンケイグループ側の対応もあまり芸がありませんね。ホリエモンも、リーマンブラザーズも、単なるゴマのハエなのですから、ハエたたきでも用意すれば十分でしょう。 ホリエモンは、口を開けばなんだかの一つ覚えのように、企業価値、企業価値と繰り返しています。オウムじゃあるまいし。 ホリエモンは、会社経営の基本は企業価値を高めることだ、というのですが、これについては全く異論はありません。ご説ごもっともです。 ところが彼の言っている企業価値とは、いったいなんでしょうか。どうやら株式時価総額と言われているものらしいのです。 株式時価総額とは、株価に発行済株式総数を掛けた金額のことですから、ホリエモンがあちこちで「ライブドアの企業価値は2,000億円」と臆面もなく喋っているのは、この株式時価総額のことだと判ります。 なるほど、ライブドアの株価を330円とすれば、発行済株式総数が606,338千株(平成16年9月30日現在)ですので、ピッタリ2,000億円という計算にはなります。 しかし、ここには大きなトリックがあり、ごまかしがあるのです。それは、企業価値イコール株式時価総額としていることで、この2つは似て非なるものなのです。このすり替えこそ、ホリエモン・マジックの中核となるものです。 この点では、ホリエモンだけでなく、現在マスコミを通してコメントしている有識者と言われている人のほとんど全てが間違っています。 私が目にした範囲で、時価総額のトリックを鋭く指摘しているのは、
●新規参入審査に落選したライブドアの『企業体質』「ライブドア落選、当然の理由」 −ALL About 2004/11/02 http://allabout.co.jp/sports/baseball/closeup/CU20041102C/
の記事と、一橋大学の伊丹敬之教授の
●ワールドコム事件と株式市場中心経営の弱点 −プレジデント、2002年8.12号 http://www.president.co.jp/pre/20020812/02.html
の記事、この2つだけです。
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