ふうこの英国留学日記-その後

2002年04月12日(金)

やはり、朝から具合が悪い。喉が痛い。イギリスから持ってきたのどあめをなめつつ出かける。朝食もヨーグルトくらいしか食べられなかった。
今朝も横殴りの雨、悪天候のなかサンロッコへと急ぐ。9時5分前には全員集合し、マギーも喜んでいた。
アリスに解説でサン・ロッコをまわりはじめる。あとはマギーによる絵一枚一枚の解説を聞く。前よりだいぶ絵の内容が図像解釈学的にわかるようになったと思う。一階は、マリアの生涯。二階はキリストの生涯についての油絵が壁を取り囲んでいる。以前に来た時は圧倒的な絵画の量とその重圧感に負けてなんだかぐったりしてしまったが、今回はマギーの説明もあり、一つ一つの絵の意味を理解しながら読むとやはり面白い。特に、堕天使ルシファーが男性的な筋肉質の肉体に、歪な乳房をもって描かれており、両性具有の天使(普通の天使とはちがって、フリークス的に)として、明確に描かれているのが興味深かった。
ほかはベニスのポイントとして元娼婦のマグダラのマリアを書いてあるものがあり、当時ベニスでは公娼として売春が認められていたので、娼婦もキリスト教徒の信者として受け入れられる土壌があったことを表しているらしい。(日曜日ごとに教会に通う娼婦の姿を想像するとなんだか不思議だが、そのような光景が見られたようだ)
サン・ロッコの教会は大理石のルネッサンス様式で、外観は美しいが内部はスコォーラに比べると簡素な作り。その後、スコォーラ・サン・ジョパンニ・エヴァンジェリスタの概観(これもルネッサンス様式)を見に行き、マギーの解説を聞いて、解散。
とても寒く、Mと中華料理を食べ、インターネットカフェに行き、メールをチェックし、Hさんに借りたベニスのアートに関する本をそのインターネットカフェで大量にコピーしているうちにもう4時近くなる。Mと別れて、コッレールに行き、また好きな絵だけを選んで観た後に、姉に頼まれたこの美術館のガイドブックを買った。そこで本屋に寄ったら、今日大量のコピーをしたばかりのHさんの貸してくれた本の新版を見つけ、悩んだあげく購入。ああ、コピーったのは無駄だったなあ。アパートに戻ろうと歩いていた、途中のカフェで体が冷えたのでカプチーノを飲んで一休み。6時すぎにアパートに戻り、7時過ぎに魚介のパスタをMと一緒に作って食べる。
そのごTVを観て、11時に就寝。


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