「落下する夕方」で華子はこう言ってる。 『いい気な大人は叱られる』 初めて読んだ時のあたしは、「いい気な大人」に少し憧れた。 その時のあたしは、少なくとも世間並みには「まっとう」な生活だったと思う。 きちんと会社に行って、それなりの責任感を感じて。 今のあたしはどうだろう。 いい気なもんだね、って、言われかねない生活をしてる。 これがあたしの憧れだった? 違う違う、何か違う。
何かに縛られているときは、すごく窮屈で、解き放たれたいと願う。 もっと居心地のいい場所へ、って。 でもそこには、何かに属しているという安心感もある。
窮屈なのはいやだけど、もうそろそろ、何かに属さないとね・・・。 華子はあくまでも、小説の華子なのだから。 目を覚ませ!自分!!
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タワレコやHMVの求人情報をのぞいても、 いつも関係ない地域の募集ばかりで、福岡エリアには全然動きがなかった。 だから今日も、あきらめの気持ちを抱えつつ何気なくWEBを開いたら、 キャナルのHMVがスタッフを募集してた! 書類選考?面接はしないの?そんな決め方でいいのかなぁ。 とりあえず、願いを込めて履歴書を作成。 はぁーもう履歴書書くのにも飽きちゃったよ。これで何枚目なんでしょ。 どうせ落ちるなら悔いのないようにと、精一杯の売り込み言葉を書く。 書類選考ってことは、結局顔なのか? んー、確かにおねえさんはカワイイし、おにいさんもキュートな人が多いよなぁ・・・。 となると益々落ちるやん、ハァッ。 見た目の華やかさや、単なるイメージで選びすぎだよなーと思いながらも、 やっぱりどうしても、そっちの方には惹かれるものがあるんだよね。
念を込めて履歴書をポストに投函する。 選考にもれた人には連絡はないみたいなんだけど、なんかそれって困る。 アテにせずに、他にもアタックかけなきゃな。
ずぅっと前から観たかった映画「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」 をようやく観た。・・・ため息。完全にキレイすぎる。 岩井さんの作品は好きで、「LoveLetter」なんかももちろん傑作。 なかやまみほのことは、あれでようやく好きになった。 だけど、これはなんていうか、なずなやのりみち達の完全勝利。 なずなの透明感には、女のあたしでさえ心が揺らいでしまいそう。 気がついたら、なぜか涙が出ていた。 あたしには、こんなキラキラした子供時代はなかったよ。 回りは田んぼだらけだもの(泣)。
センチメンタルに少し浸って、iMovieで遊んだ。 せっかく面白いものができたのに、見せる人がいないのはつまんないなー。
今日はいつになく時の流れが緩やかだった。
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