風のひとり言
kaze



 恋する二人

恋は人を盲目にする。
恋は人を不安の渦に巻き込む。
恋は人を・・・狂わす。

恋するもの同士、不安感にかられたそれぞれは、
時に相手に言葉を求める。
至極単純で不安定であるはずの言葉を。
本当は、すごく曖昧で信じられるかどうかも解らないのに、
そんな言葉を欲しがる。

相手に求めるその言葉を受け取る事で、
一時的には幸福感に浸れるし、不安感から開放される事もある。
が、時がたてばまた元通りだ。

言葉はとても大切なものだ。
言葉で表さないと解らない事は沢山ある。
逆に、言葉にしなくても、分かりあえる事も沢山ある。

あまり連発しても安っぽく聞こえる。
あまり欲しがっても、うるさく感じる。
微妙なバランスの上で、
恋する者同士は駆け引きをしているものかもしれない。

目に見えない「心」より一時でも安心できる「言葉」を求める事は、
自分の目に映ったものしか信じられない事と同じ事なのだろうか。
あるいは、言葉を聞かないと安心できないという事は、
相手を信頼していないか、
もしくは自分自身が愛されている自信がないと言う事か?



2002年09月21日(土)
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