風のひとり言
kaze



 ネット世界

ネットの使い方とはなんだ?
それを操る人間が、一たびネットの中にはまり込めば、
違う自分を演出することが出来る。
虚構の世界に身を委ね、現実とは違う自分を作り上げてしまうことが、ままある。
そこには顔も声もなく、ただ文字だけが写されるからだ。

例えば気の弱い人が、ネットの世界では強い人間を演じることもあるだろう。
対人恐怖の人も、ネットでは社交性があるかもしれない。
がしかし、現実と虚構の入り混じった世界を行き来すればするほど、
自分を見失い、今いる世界が見えなくなってくるもの。

猫を虐殺した上に、それをネット上でリアルタイムに状況を書き込み、
果てはその画像までもを貼り付けたアホが逮捕された。
こいつもまた、いつもオドオドしていた、対人恐怖症のようだったと関係者は言う。
ネットの世界で強がって見せ、そこが自分の世界と思い込み、
大きな勘違いのまま、強い自分を作り上げた結果だろう。
奴の書き込んだ文章を読み進めていくほどに、常軌を逸しているのがよくわかる。

奴が貼り付け書き込んだ某巨大掲示板は、過去にも犯罪者が出ている。
「佐賀バスジャック事件」の高校生もそうだし、他にも幾人か・・・
コイツらもまた、現実と虚構を彷徨った1人1人なのだろう。

そしてまた、この猫殺しを捕まえるため、更には実刑に処すために、ネット上で署名活動が行われている。
犯人が特定できたのも、その場にいた人間が警察に通報、IPから住所を割り出した結果と言う。
そして何より・・・書類送検で終わっていた彼が今回逮捕されたのもまた、その署名などによる結果であるらしい。
即ち「社会的反響が大きいため」・・・
今、逮捕された奴は拘留されているのだろう。あるいは実刑になるのかもしれない。
(もっとも前例がない以上、裁判所も判断に悩むだろうがね)
その署名活動も、当然犯人とは対極にいる人間が始めたもの。
多くの賛同者を得て、この結果に結びついたことは、
事の善悪を無視した上で言えば、やはり「ネットの怖さ」を感じずに入られない。

また、犯罪などが起こった場合、ニュースよりも早くネット上では情報が飛び交い、
挙句には犯人の顔・住所・氏名などが写真つきで公開されることもある。
それによって、直接攻撃をかけるもの、関係者を攻撃するもの、などが出てくる。
それをやる人間もまた、自分を見失っていないのだろうか?
この掲示板が悪いと断言はしないが、多くの人間が集えば、そこに多くの問題を抱えてしまうことにもなる。
そこでの様々な書き込みを見ていると、相手に対する誹謗中傷は当たり前。
個人情報の流出も厭わない。
結局、バーチャルの世界でしか生きられない、自分を出せない人間が、
勘違いの末にこうした行動に出ることが多いのだろうか?

ネットは所詮人間が作り出したもの。
そいつにいいように扱われていたのでは、凡そ知性を持つ人間とは言えない。
人間が人間であることを放棄した上で、機械によって脳を侵され、あげく転落していく・・・
これからの社会、こんな奴らが増えつづけていくのだろうか?

ネットの使い方は人によって様々。
が、一つ使い方を誤るだけで、それは武器にもなるし自分を侵すウィルスにもなる。

肝に銘じておいたほうがいい・・・


2002年08月12日(月)
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