ヤっちゃったのよ - 2004年08月09日(月) 整形外科からの依頼で”胸腔ドレナージ”を施行した膿胸のおばあちゃん(80歳)。 ドレーン(管)からの排液がキレイになるまで毎日洗浄しなくてはいけません。 胸に穴を開けて入れたドレーンはダブルルーメンと言って側管付きのものなのですが、その側管を使って生理食塩水をだーっと流し、洗浄する手筈だったわけです。ハイ。 我が呼内の3年目レジデントT先生@実は同い年…に『洗浄やってみる?』と言われ、手順に自信のないわたくしはどぎまぎ。 でもさせてもらえることは全部したい!お年頃なので、今回だけT先生に傍に付いていて頂くことにしました。 患者さんの全身状態について看護師さんから情報を貰い、現在の排液の状態を見て、ドレーンの詰まりをチェックして…、さて、じゃ、始めますか… (1)イソジンを含ませた清潔の綿棒で側管の先を消毒 (2)もう一回消毒。念には念を (3)生食に繋がれたチューブを渡して貰い、先端の針からキャップを取る (4)側管のゴム栓に針を刺入し …痛ぁぁぁぁああああ! ゴム栓が思いの外固かったので力を込めたら、側管の横の壁を針が突き破って私の左手人差し指を貫通し、さらに中指に刺さってました♥ 慌てて針を抜いたら今度は血がぼたぼたと落ちとるがな! …って言うか患者さんの寝まき汚してるし!! うわぁぁぁあああああ。圧迫止血…ってかこの針使えなくなっちゃったょ…アホ? このドレーンも一旦わたしの血液や何かの付着した針が通ったわけで…あわわわわ… 『先生、早く手を洗いに行って』 …す、すいません…行ってきます…というか寧ろ逝って来ます? 流水で左手を洗いつつ看護師さんにカットバンを持ってきて貰うと 『先生、そういう時って確か針刺し事故の報告をするんですよね…』 ま じ で ?! 側管に一度入ったとは言え清潔の針ですよ…? しかも側管には生理食塩水しか通ってない(と思われる)し…。 …とか何とか言うてる間に心配げな表情のT先生によって針刺し事故時の手続きが進められ、報告書書いて総務課に行って消化器外来を受診して(しかし私は現在B型肝炎ワクチンの接種途中であるため話がさらにややこしくなり)とりあえず抗体の予防的投与をする前に自前の抗体がどうなってるか見よう、ということで採血だけして仕事に戻ったわけでした。 さて。月曜日は呼吸器内科のカンファレンスがある日です。 半袖白衣だと、腕のアルコール綿はもろバレなわけで。 『あれ?先生、採血したんか?』 『いや、それが針刺しをしまして…(´・ω・`)』 『えぇッ?!大丈夫なんかいな』 いや、これこれこういう事で…と経緯を説明すると、部長F先生の静かな一言。
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