新古今東西お笑い見聞録



笑いの文法

2002年03月05日(火)

先日漫才などの構造の話をしました。
これは落語では当たり前のことなのですが
「枕→本題→下げ(落ち)」というものです。
これは非常に古典的な構造なのですが
関西の落語も関東の落語も例に漏れずこの
構造でできています。

また漫才に関しても第一線で活躍する
コンビのネタになってくるとこの構造を
きちんと再現しています。
では今回はこの構造について少し考えてみたいと
思います。

演者が舞台に出てきてまずすることは
挨拶なのですがその次に来るものが「枕」です。
これは客が漫才などの話に入りやすくするための
軽い話で、一般的に世間話的になっていて、
客への語りかけのような感じでされます。

そして本題に入るのですが上手い咄家や漫才師に
なればなるほど「枕」から「本題」にスムーズに
入っていきます。
この「本題」ではどう「下げ(落ち)」に持っていくかが
演者の腕も見せ所となります。「本題」にある話のすべてが
「下げ(落ち)」への伏線といっても過言ではないくらいです。
見る側もこの伏線の張り方に注目してみれば最後でよりいっそう
笑えるものと思います。

それでは最後の「下げ(落ち)」ですが言うまでもありませんね。
しかしこの「下げ(落ち)」は「本題」できちんと伏線が
張れてなかった場合非常に弱いものになってしまいます。
完璧に伏線が張られた「下げ(落ち)」は面白いだけでなく
上手さも加わって一層面白く感じるはずです。

なぜこれを書いたかというと前にも書きましたが
笑いを追及するには避けては通れない道だからです。
落語なんて古臭いなどと言ってニューウェーブを気取っている
レベルの低い芸人たちはもう一度考え直すべきです。

温故知新

新しいことをするにしても何をするにしても
まずは古くから伝わる基本を勉強し
なぜ面白いのか、なぜ今まで生き残ってきているのかを
分析し、その結果から自分達の笑いを作っていかなければ
独りよがりの自分だけの感覚の笑いになってしまいかねません。

まずはとにかく客を笑わせるために勉強
笑いはあくまでも笑い
芸術ではなく笑い
真の笑いに到達してそこまでの話術を芸術といわれることがあっても
芸術が笑いと言われることはありません。

勘違いしている芸人がいるのなら
さっさと悔い改めるかやめてください。

本当に芸術的なネタを持っている芸人をあなたは知っていますか??

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