時々管理日誌
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2015年11月29日(日) 鹿とうり坊と謎の商店街

昨日のプチ旅行記の続きです。

早朝のうちにおでかけをすませて、その帰り、ついでに用事をすませようと、通りがかりの銀行に立ち寄った時のこと。
商店街に面した銀行の前に駐車場がなく、一本裏の通りに入って、ちょうどガラ空きだった公共施設の駐車場に車を止めたんです。
で、車を降りたら、目の前に、ものすごく場末感漂う中華料理店が……と、思ったら。

ふと目を上げると、その上に、『みゆき通り商店街』っていう古ぼけた看板が。

(えっ、どう見てもラーメン屋の入り口なのに、なんで商店街の看板が?)と、二度見したけど、やっぱりどう見てもラーメン屋で、なのに商店街の看板。
ちなみに、こんな感じです→(ツイッターにUPした写真
超色あせて、ハゲハゲ(^^;)

写真で見るとわりと目立つように見えるけど、実際は、低い位置から見上げてるから、たまたま道路一本挟んだ距離からで、たまたま上の方に目をやったから気がついたけど、普通に前を通りかかったら気がつかないんじゃないかな?
実際、一緒にいた夫は私が言うまで気づかなかったし。

(なんでラーメン屋の上に『商店街入り口』なんて看板が? だいたい、『みゆき商店街』ってどこ? この町の商店街は違う名前のはずだけど。もしかして、店主がレトロ看板の収集家で、コレクションを飾ってるとか?)と首をひねっていると、連れ立って店(らしき入り口)に入っていく人たちが!
まだ朝早くて、お店開いてない時間なのに。
いったいここは何?

気になった私は、道を渡って、入り口を覗き込んでみました。
思わず覗き込むと、細い通路が。
こんな感じ

怪しい路地の向こうには、明かりが見えています。
さっきの二人組の背中は、もう見えません。
どこへ行ったんだろう。
まさか、ここ、通りぬけ出来る?

私、こういう謎の通路とか見つけると、入ってみずにはいられないタチで。
でも、もし、通路の先はラーメン屋さんの入り口で、気まずくて引き返せない感じだったらどうしよう……と思って、ラーメン屋の看板をまじまじと見なおしたけど、開店時間まで、まだだいぶあります。
だったら、もし、突き当りがラーメン屋さんでも、見咎められずに引き返せるかも。
それに、もし通りぬけ出来るとしたら、方向的に、もしかして近道かも?

そう思って、勇気を出して暗い通路に足を踏み入れてみました!
そしたら、まあ、なんと……。
そこは、時間が止まった昭和の世界!

たしかに、そこは、昔商店街だったらしいのです。
商店街といっても、ほんの数十メートルほどのアーケード街です。
そういえば、昔、自由が丘の駅前に『自由が丘デパート』という『ガード下』的な商店街があって(『デパート』という名前だけど単なるアーケード横丁。ウン十年前、私が一人暮らしを開始する時に、そこで食器等を買い揃えた思い出が)、ちょうどあんな感じだったのですが、もしかすると――というか当然、そういう作りの横丁は、なにも自由が丘にだけあったわけじゃなく、昭和の頃は、全国各地にあったのかも。

今は、シャッター通りというかゴースト商店街というか、まだ開店前の早朝ということもあってほとんど廃虚のような様相と見えましたが、確かに、真ん中辺には、今は準備中だけどちゃんと営業しているらしきラーメン屋さんがあり、他にも居酒屋もあるようで、あと、何も書いてない不思議な木の扉があったんですが、それも、たぶん営業しているスナックで、昼間は看板が出てないけど、夜になると店の前にネオン看板が置かれたりするんじゃないでしょうか。
他に、空き店舗を利用した地元の伝統工芸工房のようなものもありました。

面白かったのは、途中にあった階段。
上を覗き込むと、トタン板で塞いであります。
暗いです。怪しさ満点です。
トタンの向こうに何があるのか、気になります!
もともとは二階にも店があったのか、あるいは従業員の住居だったのかも。
階段の下には、共用のトイレも。

そのうち行く手が明るくなり、横丁の出口に来ました。
出てみると、そこは、何の事はない、その町のメインストリートである県道沿いの商店街の一角でした。
でも、たぶん、商店街を歩いていて横丁の出口を見かけても、ただのどっかのお店の裏口だと思ってスルーしちゃったんじゃないかな。

というわけで、ちょっと面白い探検をしました。
ちなみに、目当ての銀行への近道にもなっていました。
あの駐車場に車を止める人は、あそこを通り抜けて近道する人も多いのでしょう。

後で調べたところによると、そのラーメン屋、何度かテレビやローカル誌で紹介されたことがあるようです。
『とんねるずの皆さんのおかげです』の『きたなシュラン』というコーナーとか。
こんな記事(地方紙の記者の方?の記事。写真いっぱいあります)もありました。

いやー、面白いものを見ました。
滝も素敵だったけど、実はこっちが、この小旅行(?)のハイライトだったかも?

あ、タイトルに鹿とうり坊って書いたけど、今日はもう書きすぎたので、その話はまた今度にしますね。
別にそんなに引っ張るほどの話でもないんですけど(笑)


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