時々管理日誌
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2008年11月27日(木) サボテンが苦手

よく、小説を読むにあたって『地雷』がある人がいるじゃないですか。
エロとかグロとか残酷シーンが一切ダメな人とか、ちらっとほのめかすだけでも同性愛が出てきたらダメとか、バッドエンドなら最初からそう明記しといて欲しいとか。

私の場合、小説ではそういうのがあまり無いと思っていました。
映像だったら、ダメなものはいろいろあります。
気持ちの悪い虫が出てくるのとか。
先日、『ブラザー・グリム』という映画のDVDを見たら、ぜんぜんそういう内容だと予想が付かなかったのに虫オンパレードで、参りました。
最初からそのテのホラーやパニック映画だと思ってれば、見ないか、それでも見たければ覚悟して見るんですが、あれの場合、覚悟が無くて、不意打ちだったから……(泣)
『ハムナプトラ』も、見たいから覚悟して見たけど、あれはけっこうキツい!

でも、文章だと、ダイレクトに目に入ってくる映像と違って、自ら進んでじっくり想起しないと脳内で映像化されないから、当該シーンのリアルな挿絵がついてたりさえしなければ、多少は大丈夫。

……と、思っていたのですが。
私にも、小説でも『地雷』があることが分かりました。
それは、サボテン。

よくあることだと思いますが、先が尖った物を見ると、目がしぱしぱして、目と目の間がムズムズするんです。
植物園とか大好きなのですが、サボテンのコーナーだけは、なるべく周りを見ないように、そそくさと通り過ぎます。
もちろん、伊豆シャボテン公園なんて、冗談じゃない!
(うっかりその前を通りかかったら看板にサボテンの絵が書いてあるかもしれない)と考えただけで、もう、目がちくちくしてきます!
テレビでも、動物番組とか自然紀行番組が好きなんですが、取り上げられる舞台がメキシコの砂漠とかだったら、怖くて見られません。

でも、それは、映像の場合だけだと思っていました。
だって、今、サボテンという文字を見ても、目がしぱしぱしてないし。
実際、今まで小説にサボテンが出てきて、目がしぱしぱしたことはないし。

ところが、先日読んだ本にサボテンが出てきたら、ものすごい勢いで目がしぱしぱしてしまって、本を読みながら目をぎゅっと閉じたり開けたり眉間に皺を寄せたりしているヘンな人になってしまいました。
小説でもダメだった……!!

そう言えば、伊豆シャボテン公園の前を通りかかることを考えただけで……なんていうのは、実物の映像を目にしているわけじゃなく、想像だけでダメになってるんですものね。
実は、映像を見なくても、脳内で映像を思い浮かべただけでもダメだったのです。

ということは、つまり、その小説のサボテン描写が、それだけ映像的で、イメージ喚起力豊かだったということなのでしょう。
進んで思い描こうとしなくても、強制的に、脳内に映像を結んでしまうほど……。

その本のすごさ(ちなみに、パトリシア・マキリップの『オドの魔法学校』という本)を改めて認識するとともに、自分の地雷を知りました。
この先はもうサボテンは出ないと思うから、楽しく味わって読もうっと。


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