2007年11月22日(木) |
79歳のラノベ読者&ウン十年前の少女小説 |
以前、『月刊カノープス通信』の読書録で『彩雲国物語』の感想を書いたことがありました(ちなみにこちら(の、下のほう))。
で、作者が後書きで『この作品は読者の年齢層が幅広く、ファンレターの十通に一通くらいには「私が最年長かも」と書いてある』と言っていたことに触れ、
『冬木42歳、私こそは最年長か? いや、きっと、もっと上の人もいるでしょう。中高校生の娘さんと仲良く回し読みしてる40代後半のお母さんとか。あるいは、お孫さんから借りて読んでる60才のお祖母ちゃんとか……は、さすがにいませんよね(^_^;)』
と、書いたのですが。
今日、この記事を読んで、その認識が間違っていたことを知りました。
『彩雲国物語』が高齢女性にブームであるという産経新聞の記事なのですが、そこで、高齢ファン代表として取り上げられている女性は、なんと御年79歳!\(◎o◎)/! だったら、きっと居るよ、孫と回し読みしてるお祖母ちゃん……。
最新刊の購買者層は、50歳以上が約13%だったそうで……。 私なんかまだまだ若輩もののひよっこですね!
まあ、高齢者が『ライトノベルを』読んでいる、と言うと、ちょっとびっくりしますけど、あれは、要するに、『少女小説』ですもんね。 祖母世代の皆さんだって、少女時代に少女小説に親しんできた方(それこそ吉屋信子とか?)は多いでしょう。 それを考えれば、別に奇異ではないような気がします。 私だって、視力さえ衰えていなければ、70歳になったって少女小説を読んでいるだろうと思うし。
で、急に思い出した話。
そういえば、私、子供の頃に、祖母から「あんたもそろそろ、こういうの読むんじゃない?」と、古びた翻訳ものの少女小説を貸してもらって読んだことがあるんですが(その名も『夢多き乙女の冒険』!)、今思えば、普通にライトノベルでしたね。 騎士に憧れる少女が男装して性別を偽って騎士になり、男同士だと思われてることから仲間の騎士と同じ寝台で寝るなどのスリリングな状況に陥ってハラハラドキドキしたり、女の子に恋されちゃって、不可抗力でちょっと倒錯的な状況になりかけちゃったり……みたいな、かなりきわどい、ドキドキ冒険談でしたよ。 今でも良くありますよね、性別を偽って男子校に入ることになってしまった女の子のドキドキ生活、とか。
今思うと、お祖母ちゃん、あれ、ちゃんと内容知ってて私に読ませたんだろうか……(^_^;) いや、文章は格調高いし、きわどいシーンになると、『こういうシーンを不道徳だと思っている読者に配慮して、ここから先は割愛しよう』みたいに作者がしゃしゃり出てきてカーテンを降ろしたり(?)するんですけど。
……というわけで、少女小説は昔も今もさほど変わりないんじゃないだろうか?という話でした。
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