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『たとえば、会社の待遇に文句のある人がいたとしよう。どうして、その人は会社を辞めないのか、といえば、辞めて面倒なことになるよりは、今の待遇でも我慢している方が楽だ、と考えているわけで、つまり、自分が望んだ道を選択していることになる。ポルシェが欲しいけれどお金がない、と不満を言う人がいるが、現在の生活を犠牲にしてまでポルシェは欲しくない、というだけの話であって、やはり、自分の望みどおりになっている。このように、人間は必ず、自分が最適だと選んだ道を選ぶ(既に選んでいる)のだ。ときどき、今の損が将来の利になる、ということが読めないだけの差である』(森博嗣『臨機応答・変問自在』)
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