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2003年03月09日(日) 不自由な楽園

今日は大学に行くと人だかりが。
どうやら、今日は大学入試の合格発表日だったようだ。
胴上げしていたり、「合格してた!」と喜びの声が聞こえたり。

俺が合格したときは、どうだっただろう。あまり印象に残っていない。
合格して安心はしたと思うが、それほどに喜んだ記憶はない。
自分で望んで受験した大学のはずだったのだが。
大学入試は人生の通過点の一つでしかなく、そのことを感じていたのかもしれない。
もっとも、こんなことは今だからこそそう書けるのであって、当時に本当にそんなことを感じていたかどうかはわからないが。

大学入試までは、決められた枠組みがあり、その中でベストを尽くせばいい。
(受験をしないという選択肢ももちろんあるが、ここでは受験するとした場合)
先日会った高校時代の友人(浪人経験あり)がこう言っていた。

「浪人時代は楽だった。浪人がしんどいなんていうのは嘘だ。少なくとも俺にとっては」

志望大学合格という具体的な目標が与えられている。
それを奨励する社会環境がある。

そして、合格できた場合。
ここからが本当のスタートライン。
それに気づくのに、どれくらいの時間がかかるかは、個人差がある。
また、気づいたからといって、次の一歩が重いこともある。



組織の中で
人は思考を停止し全てを何かに委ねることで
安らぎを覚えることがある
何を委ねるかを
何を捨てるかを
選択する必要も無い世界で

全てに答えが用意され
人は尋ねることはあっても
答えることは無い

人はそこを楽園と呼ぶ

智恵の実を食べる前の
アダムとエバの世界

しかし本当は
この世に楽園など無いのだ
(引用元不明)


sora |MAIL