夜が明ける寸前の西の空に流れ星が落ちていったのが見えた。 願い事ができるほどの時間はなかったけれど、 赤茶けたものが空の上から下へすーっと落ちていき、 どこかへ消えたのはわかった。
願い事が叶うというのなら、いくつも言いたい。 父の病状が軽いものであってほしい事、 二人の関係が前に進む事、 仕事がもうちょっとやりやすいものである事、 自分の健康面での不安の解消とか…
個人的な意見だけれど、独身をこじらせると死に近くなる気がするので、 時が戻せるなら何としてでも結婚をしたかった。 若い人たちには結婚を勧めたい。結婚という形でなくてもいいんだけど。
何かあるとすぐ悪い方向へ行きたがる私に、 時々ちょっとした懸賞が当たったり、流れ星が見えたり、 きれいな虹と月と太陽がみえたりする。 まるで、ちょっとしたご褒美あげるから、もうちょっと生きてみなよ、 と言わんばかりに。
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