日日雑記
emi



 『地球へ…』を引っ張り出しました。

月刊「マンガ少年」別冊、朝日ソノラマ刊。
竹宮恵子・作『地球へ…』第一部〜第四部総集編。
”永久保存版”だの”豪華ポスター付”といった文字が表紙に躍っています。


第一部総集編は発行されていたのを知らず、友人に貸してもらったあとどうしても入手したくて、朝日ソノラマにハガキで問い合わせました――しかも官製ハガキで。

問い合わせには、返事もらうために往復ハガキを使うのが常識ですが、なにしろ当時はイナカ住まいの厚顔無恥なお子ちゃま。しかしそんな不躾にも関わらず、編集部からまだ在庫があるので郵便局でこうこうして申し込んでくださいと丁寧なお返事をいただき、感激したのを覚えています。
そうしてゲットした本は昭和52年9月発行、230ページで定価380円。時代を感じるでございますね。


第一部には本作他『ジルベスターの星から』やスタッフのマンガ製作現場レポ、SF作家光瀬龍氏による竹宮論など、なかなか盛りだくさんになっております。

光瀬氏の「何故、作品の多くで主人公が少年なのか?」という質問に、竹宮さんは
「子どもの頃から、男ならしてもよいが女だからしてはだめということが多く、不満を抱いていた。私もやってみたかったという気持ちから」
と答えています。
24年組共通の、ジェンダーとかフェミニズムの波が、竹宮さんにも如実なワケです。

エッセイ『マンションネコの興味シンシン』(角川書店)には、『地球へ…』の劇場版アニメ化を許可したことについて
「絵が単純化して原作のイメージが崩れるという、多くの読者の反対もあるが、私は日本のアニメーションに好意をもっているから」
とあります。しかも
「成功しても失敗しても、アニメ界全体のコヤシになってくれるだろう」
とまで書いています。



……個人的に劇場版アニメは、999の成功から二匹目のドジョウにされた感が否めませんが(そして、そういう扱いの物の多くが辿る結果になってしまいましたが)、確かに作ってみなければ何も始まらないのも事実。その意味で、今回のTVアニメ化に敬意を払いたいと思います。

第二部〜四部に関しては、後日また。








2007年04月16日(月)
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