イブには天使が降りてくる。
エンジェル先生とオペレッタ鑑賞である。 演目はシュトラウスの「こうもり」。
オペラとオペレッタってどう違うんだ、と思っていたら、 どうやらオペレッタの方が演劇度が高いらしい。 メロディがついていないセリフもあるし。
ということで、言葉がわからないとちょっと辛いものがあった。 「こうもり」の筋自体は、 複数の男女がだましだまされ、という程度のもの。 裏には社会風刺が含まれているらしいのだが、 それこそセリフが理解できないとお手上げである。 ひたすら派手な衣装と音楽を楽しんだ。
鑑賞後、エンジェル先生のご希望でレストランへ。 「マカロニ」というその店は、 各国の麺料理がメニューにならんでおり、 その中には日本の「そば」もあった。 コージ苑は、一度イギリス人家庭にステイした友人から、
「そばを食わせてくれるっていうから喜んでいたら、 上にミートソースのっけたものが出てきた」
という、あまり想像したくない話を聞かされていたので、 無難にスペイン風の味付けをほどこしたパスタにしたのだが、 エンジェル先生は中々チャレンジャーであるからして、 果敢に「そば」を注文していた。
そして待つこと10分、 出てきた「そば」は、何だか油でてかてかしていた。 どう見ても、麺つゆは付いていなさそうである。 三人でよくよく観察してみると、 いわゆる「パスタ」と同じように、 「そば」をゆでた後に、 オリーブオイルで具とともに炒めているようだ。 ちなみに具は、ベーコンと豆腐と野菜各種。
何か、すごいもの見ている気が…
しかし、一口食べた先生は「結構いける」というご感想。 こちらにも少し取り分けてくれたので、 おそるおそる口にしてみたところ、 なるほど案外食べられるものだった。 ただし、これは「そば」自体の味が、 日本のものよりも薄かったためだと思われる。 あの独特の風味にオリーブオイルは、 やっぱりちょっとキツイんじゃないだろうか。
自分で試してみる勇気もないけど。
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