初めての場所へ行く時には、案内が必要である。 古くは吉田兼好も、 「先達はあらまほしけれ」とゆうているのだ。
日本からのお客様をお迎えして、 今日はイタリア風スロ料理(?)の店で食事会である。 コージ苑は、そのお店ははじめてだったものの、 同僚と連れ立って行ったので、 迷うことなくたどり着くことができた。
問題は、初めて+遅れて参加、の柳先生である。 道案内役を引き受けたマダム・ぶっひーの携帯に、 授業を終えた彼女から連絡が入る。
「ちょっと失礼」といって、 席を外したマダム・ぶっひーであったが、 電話の声は聞こえる程度の距離にいたので、 案内をする声が筒抜けである。
「今いる場所から右に曲がるんです。 しばらくまっすぐ行くと、右側にありますよ。
レッドショップっていう、いかがわしいお店の隣です」
…確かに、ものすんごく分りやすいガイドなんだ。 ショーウィンドウには煌々と赤い照明が点っているし。 ものすんごく分りやすいガイドなんだ。
しかし、一同何となく下を向いてしまったのは何故だ。
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